バルセロナに所属する“モヒカンファイター”のプレイタイムが伸びてこない。今季ここまでの出場時間が209分にとどまっているチリ代表MFアルトゥーロ・ビダルのことだ。
決して戦力になっていないわけではない。むしろセルヒオ・ブスケッツ、フレンキー・デ・ヨング、アルトゥール・メロといったバルセロナの中盤に揃う優雅なテクニシャンとは違い、コンタクトプレイも苦にしないビダルはエルネスト・バルベルデ監督に重宝されていると言っていいだろう。しかしその起用法は限定的なもので、今のところチームに変化を加えたい場面での途中投入が目立つ。ジョーカーと言えば聞こえはいいが、パスワークに重きを置くバルセロナでこの手の選手がスターターとなるのは難しいという現実を突きつけられているようにも思える。
本人もこの現状には難しさを感じている様子だ。現地時間23日に行われたチャンピオンズリーグ・グループステージ第3節のスラヴィア・プラハ戦後、この日も途中出場となったビダルは母国メディア『FOX Sports Chile』に対して次のように語っている。
「スタメンで出れなかったのは残念だ。でも試合には勝った。監督の判断だからなんとも言えないけど、状態が良い時に先発出場できないのはなんとも難しいことだね。ただ、チャンスが巡ってくればベストを尽すようにしているよ」
戦術的な問題で先発できなかったのは仕方ないとしつつも、心の中にはやはりスタメンで出たいという気持ちがあるのかもしれない。出場すれば好パフォーマンスを披露するビダルだが、この状況が続くことでモチベーションが下がってしまわないかが気がかりだ。
なかなか先発の機会が回ってこないビダル。はたして今後、この“モヒカンファイター”がバルセロナで報われる日は来るか。バルベルデ 監督は一度、哲学に縛られない柔軟なスタメン選びをしてみてもいいのではないだろうか。
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