「彼は凄い選手になるぞ!」 オランダの英雄が”10年前”に見抜いた金の卵

アヤックスのファン・デ・ベーク photo/Getty Images

その選手がCLで大暴れ

4月30日に行われたチャンピオンズリーグ準決勝1stレグで、アウェイでトッテナムを撃破するゴールを決めたのがアヤックスMFドニー・ファン・デ・ベークだ。ファン・デ・ベークはまだ22歳と若く、近年のパフォーマンスから欧州トップクラブの注目を集める存在となっている。

そんなファン・デ・ベークの才能にいち早く目をつけた人物がいた。アーセナルなどで活躍した元オランダ代表の天才FWデニス・ベルカンプだ。ベルカンプは現役を引退してから、2009年よりアヤックスのユース部門で指導者キャリアをスタートさせている。ファン・デ・ベークがアヤックスのユースに加わったのも同じ頃で、当時はまだ12歳だった。

英『Daily Mail』によると、ベルカンプはすぐにファン・デ・ベークの才能に気づいたという。2年後にはフランク・デ・ブールの下でトップチームのアシスタントコーチを務めるのだが、その時もデ・ブールにファン・デ・ベークのことを熱心に話していたようなのだ。
とはいえ、ファン・デ・ベークはそれほど派手な技術を持っている選手ではない。中にはその才能に気づかない人もいたようで、アヤックスでユースコーチを務めるルベン・ヨンキンドもベルカンプの意見に驚いたと振り返っている。

「ベルカンプは彼が素晴らしい選手になると考えていた。私は言ったよ。そうは見えない。なぜ分かる?と」

結局正しかったのはベルカンプだった。ファン・デ・ベークはアヤックスに欠かせぬキーマンとなり、チャンピオンズリーグ決勝進出へのカギを握っている。フレンキー・デ・ヨングやマタイス・デ・リフトに比べれば話題に上がる機会は多くないが、ファン・デ・ベークもアヤックスの下部組織が生み出した才能の1つだ。

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