中村憲剛、涙の初タイトルを経て笑顔のJ1連覇「成功体験は空気を変える」

笑顔でトロフィーを掲げる中村憲剛 photo/Getty Images

かつてはシルバーコレクターと言われたが……

川崎フロンターレに所属するMF中村憲剛が、J1連覇の喜びをSNSで語っている。

10日に行われた明治安田生命J1リーグ第32節で、セレッソ大阪と対戦した首位の川崎。1-2でこの試合を落としたものの、2位のサンフレッチェ広島もベガルタ仙台に0-1で敗れたため、2節を残して勝ち点差が「7」となり、J1初制覇を成し遂げた昨季に続いて2連覇を達成している。

川崎のバンディエラとして、今季もチームを牽引してきた中村。昨季は試合直後に泣き崩れる姿が印象的だったが、今季は笑顔に包まれていた。そんな中村が11日に「連覇」というタイトルで自身のブログを更新すると、「今シーズン、川崎フロンターレは残り2節を残して昨シーズンに続きリーグ戦2連覇を達成することができました!!」と報告した上で「今シーズンまだ終わってませんが、ここまでどんな時も熱い声援、後押しをしていただき本当にありがとうございました。いまホッと一息ついて、ジワジワと実感が沸いてきました」と綴った。
そして、現在の心境などを「あれだけ欲しくて欲しくてそれでも届かなくてを15年繰り返し続けてきた人間として、去年初めて取れた初タイトルは嬉しい嬉しい嬉しい涙しか出てきませんでしたが、今年はもちろん凄く嬉しいんですが、それ以上にホッとしたという去年の優勝とは正直全く違う感情です」や「前年度チャンピオンとして上にいるのが当たり前、勝つのが当たり前という周りからのハードルが上がった中でチャンピオンとの一戦に全てをかけて立ち向かってくる相手にそれでも上回って勝ち点を積み重ねていくことで勝ち取った景色は去年とは全く違う景色でした」と明かしている。

なかなか初タイトルを獲得することができずに準優勝で終わることが多く、かつてはシルバーコレクターと言われてきた川崎だが、昨季の優勝がチームを大きく成長させたようだ。中村は「優勝という成功体験はこうも全ての取り巻く空気を変えるものなのか」と述べつつ「今年も途中かなり勝ち点差がありましたが、それでも他のチームの勝った負けたの動向を気にしないで自分たちが勝ち点3を積み上げることにフォーカスする。それを愚直にできたのも、愚直にやり続けて最終的に優勝できたという去年の成功体験があったからだと思います。頑張って頑張って勝ち取ったというフロンターレにとっての『正解』を見つけたことでそれを拠り所に今年は戦うことができました」と話している。

ただ「今日のように負ける試合もあるわけで、カップ戦もまだひとつも取れていませんしACLも含めそこは来季への課題でもあり、伸び代でもあると思います」とさらなる飛躍を誓っている。来季は川崎のアジア制覇へ向けた戦いにも期待したいところだ。

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