今節は惜しくもドルトムントに1-2で敗れてしまったが、レヴァークーゼンは4位まで順位を上げている。称賛されるべきは、シーズン途中からチームを指揮するカスパー・ヒュルマンドだ。
レヴァークーゼンは今夏に昨季まで指揮官を務めてきたシャビ・アロンソが退任し、エリック・テン・ハーグが就任。しかしテン・ハーグはフロントを納得させることができず、早々に解任されることになった。そこから指揮を任されたのがヒュルマンドだ。
MFフロリアン・ヴィルツ、グラニト・ジャカ、DFジェレミー・フリンポンら主力の流出に加え、シーズン途中からチームを指揮するのはヒュルマンドにとってかなり難しい仕事だったはずだ。しかしヒュルマンドは就任から10勝3分3敗と見事に立て直し、先日にはチャンピオンズリーグでマンチェスター・シティをも2-0で撃破してみせた。
情報サイト『Transfermarkt』は後半戦へもっと面白いチームになるのではないかと期待をかけており、テン・ハーグの下で乱れたチームを上手く立て直したとヒュルマンドの手腕を称賛する。
「選手の入れ替わりが激しかったからか、それとも自身の手腕に自信があったのか、テン・ハーグはレヴァークーゼンでも自身が得意とする4-3-3のシステムを浸透させようとした。しかしそのチャレンジはすぐ失敗し、テン・ハーグは解任された。後任のヒュルマンドはテン・ハーグとは異なり、アロンソ時代の戦術に立ち戻ることで対処した。4バックではなく3バックへと戻し、グリマルドは左ウイングバック、ジャカの抜けたボランチにはアレイクス・ガルシアが、最前線にはパトリック・シックが戻った」
「レヴァークーゼンが近い将来にリーグ優勝を狙えるかは議論の余地があるが、ヒュルマンドは短期間でチームを立て直しただけでなく、ブンデスリーガの上位を狙えるチームへと変えてみせた。エキサイティングな若手も揃っているだけに、後半戦の国内リーグやCLで多くの人を驚かせるチームになるかもしれない」
ひとまず今季の目標は欧州カップ戦出場権の獲得、CL決勝トーナメント進出か。今ではその目標も現実的なものとなっており、ヒュルマンドはクラブの救世主と言えそうだ。