連盟と選手の関係も良好ではない
アフリカ予選プレイオフ決勝でコンゴ民主共和国代表にPK戦の末敗れ、2大会連続でW杯出場権を失うことになったナイジェリア代表。FWヴィクター・オシムヘンやアデモラ・ルックマン、サミュエル・チュクウェゼなど前線を中心に優秀な選手を揃えているが、今ひとつチームとして1つになりきれなかった印象だ。
今回のプレイオフ前にも報酬の支払いに問題が発生し、ナイジェリア代表選手たちが練習をボイコットするといった騒ぎがあった。プレイオフ前にとんでもない騒動だ。
『Soccernet.ng』によると、チェルシーなどで活躍した元ナイジェリア代表選手のジョン・オビ・ミケルは、選手とナイジェリアサッカー連盟側の両方に問題があったと不満を述べている。
「失敗。それが現実だ。ただただがっかりしたよ。選手が重要なゲームの前にトレーニングをサボるなんて、あってはならない。選手として、時には戦う相手を選ばないといけない。今回のような重要なゲームの前では、避けられた事態だったと思う。おそらく彼らの選手キャリアにおいて最も重要な試合だっただろうからね。もちろん(ナイジェリアサッカー)連盟はプレイオフへ向けて選手たちを安心させるためにあらゆることをすべきだったが、彼らは何をしただろう?責任者がチームをネガティヴな状況に置いてしまえば、チーム全体が落ち込んでしまう。コンゴには勝てなかったね。全てがネガティヴであり、連盟は選手たちを鼓舞するのにふさわしい存在ではない」
「毎年のように何度も同じことが起きている。2大会連続でW杯出場を逃すなんて、本当に酷いことだ。アフリカサッカー全体で言えば、我々ナイジェリアはもう強豪国ではないよ。自惚れてはいけない。ナイジェリア国民は代表チームがW杯で強豪国と競い合う姿が見たいんだ。2大会連続で逃すなんて、これからのアフリカ・ネイションズカップを制したとしても穴埋めはできないね」
「変化が必要だ。連盟の理事会は全員解任されるべきだ。何度も同じことを繰り返している。狂気の沙汰だし、これからも失敗し続けるだろう」
ナイジェリアが強豪国でないとの認識も正しいものかもしれない。かつてのナイジェリアはユース年代でも結果を残してきたが、最近ではモロッコの方が印象的だ。他にもチュニジアなど安定した力をつけている国が増え、ブルキナファソやプレイオフでナイジェリアに勝ったコンゴ民主共和国など、他勢力も力をつけている。ナイジェリアはサッカー連盟から全体的に変わらなければ、今後もW杯出場を逃すことになるかもしれない。