バルセロナとスペイン代表の至宝であるラミン・ヤマルは今大きな問題に直面している。18歳のスーパースターは今年の9月に発症した恥骨の負傷で離脱と復帰を繰り返しており、今回の代表ウィークでも合流して早々の離脱となった。加えて、この負傷の発端が9月の代表ウィーク前後だったことからスペインサッカー連盟とバルセロナの間に大きな軋轢を生まれているという報道が度々伝えられてきた。
今回の離脱について代表監督であるルイス・デ・ラ・フエンテは『El Partidazo de Cope』のインタビューで「これらは代表チームの外で行われたことなので私たちはそれを受け入れなければならない」と語り、ヤマル自身も大きなショックを受けていることを明かしている。
「彼は悲しみ、ショックを受けて(代表から)去った。本人さえ検査結果を詳しく知らなかった様子だよ。バルセロナはセルタ戦後の月曜日の朝に検査を行ったが、私たち(スペイン代表側)は何も知らされていなかった」
また、前回の負傷でスペイン代表とバルセロナの関係が悪化し、情報の伝達が行われていないといったような憶測も出ているが、デ・ラ・フエンテ監督は否定し、両者が尊重されていることを強調した。
「争いは存在しない。それぞれが理解しなければならない利益があり、それが同じ点につながる。私たちは常にクラブと手を携えて、健康を最優先に考えている。しかし、彼らがクラブでプレイするのと同じように、彼らは代表チームでプレイしなければならない立場にある。そして代表チームに参加することを望まない選手を私は知らない。それどころか、彼らは呼ばれなかった事実に腹を立てるくらいだ。私の決定を尊重してほしいと(選手に)断りをいれなければいけない」
また、バルセロナ側であるジョアン・ラポルタ会長もまた今回の憶測を否定。カタルーニャのラジオ番組『El Matí』で事情を説明した。
「診察した医師から結果が来たときに、私たちは彼ら(スペイン代表)に伝えた。私たちの医師はその結果をスペイン代表側の医師に伝えた流れで、現在のような状況になってしまっている。私たちは論争を望んでいない。バルサは彼を最高のコンディションにして、彼を出場させたいと思っている。このようなことが起こり、代表チームでの試合と重なってしまったが、代表チームは順調に勝ち進んでいる」
大きすぎる才能を持つが故にヤマルの負傷問題を巡って今回の騒動に発展したが、両者は関係に問題はないことを強調している。まずはヤマルが万全の状態で出場できることを期待したいところだ。