UEFAチャンピオンズリーグ、リーグフェーズ第4節でバルセロナはベルギーのクラブ・ブルージュと対戦。しかし3失点を喫し、3-3のドローに終わった。
今季のバルセロナは失点がかさんでおり、ラ・リーガではすでに13失点。チャンピオンズリーグでもこれで7失点となった。これはトップハーフのチームのなかで下から3番目の数字だ。
ハンジ・フリック監督のバルセロナは極端なハイラインが特徴だが、今季はその守備を破られるシーンが多い。試合後、同監督は「引いて守り、カウンターで1-0を狙うようなサッカーはしない」「哲学を貫く」と語ったが、失点の多さが足を引っ張っているのは明らかだ。
現役時代にバルセロナで活躍した元フランス代表FWティエリ・アンリ氏は、これではチャンピオンズリーグで勝つことはできないと『CBS』で主張した。
「(守備の)連携が悪すぎる。こんなやり方ではチャンピオンズリーグで勝つことはできない。非常に難しい」
「この試合、パリ・サンジェルマン戦、去年はベンフィカ戦、クラシコ、そしてインテル戦だ。皆さんご存知のとおり、私はアーセナルやユヴェントスでプレイし、バルセロナでは多くのものを勝ち取った。私はかつてのクラブについてこんな風に語りたくないので、こう言うのは辛いよ」
「でも、物事をありのままに受け止めなきゃいけない。こんな守備を続けるわけにはいかない。毎回3点、4点取ってチームを勝利に導こうとしている。現代のサッカーでは、あんな守備は通用しない」
リーグフェーズでトップを走るバイエルン・ミュンヘンやアーセナルは、その攻撃力以上に強靭な守備組織がベースとなっている。バイエルンはブンデスリーガで9試合を終え、失点4の無敗。アーセナルはプレミアリーグで1敗しているものの10試合で失点はわずかに3であり、その1敗も直接フリーキックを決められたことによるものだ。
アーセナルはCLでは未だに無敗・失点0を継続する唯一のチームとなっており、守備の堅牢さは好調の原因の1つとなっている。フリック監督はやり方を変える気はないようだが、アンリ氏の言うように組織化された現代のサッカーでは攻撃偏重のチームはやはり不安定となる。
バルセロナは守備を立て直すことができるのか、このままではラ・リーガでもレアル・マドリードに追いつくことは難しくなってしまいそうだ。