セルティック移籍は5大リーグへの足掛かりのはず 前田大然の移籍不成立で揺らぐセルティックの育成&売却のモデル「前田は意に反して残留させられることに」

セルティックからの移籍が実現しなかった前田 photo/Getty Images

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今夏にはオファーもあったようだ

昨季セルティックで得点を量産し、今夏の移籍市場では5大リーグのどこかへステップアップする可能性が高いと見られていたFW前田大然。

しかし今夏の移籍は叶わず、今季もセルティックに残ることに。現在前田は日本代表に合流しているが、その際に他クラブからオファーがあり、前田自身もクラブに移籍の意思を伝えていたことを明かしていた。

それをセルティック側が拒否する形となったわけだが、この情報を受けてセルティックのやり方に苦言を呈したのがクラブOBクリス・サットン氏だ。
セルティックはこれまでもクラブで若い才能を育て、その選手を5大リーグのクラブへ高値で売却するモデルを継続してきた。しかし、今回はそれが実現しなかったことになる。同氏はクラブの備えが悪かったと批判を展開する。

「セルティックが市場で失敗したことは誰もが認めているが、前田の暴露によって混乱にさらに拍車がかかった。この一件はクラブの補強策が失敗したことを象徴するものであり、システム全体が崩壊したと言える。頭角を現した選手を引き留めても、同じレベルのパフォーマンスや献身性を期待するのは非現実的だ。ただ、前田にその考えは当てはまらないかもしれない。今回のようなことがあっても、献身を続けてくれる選手がいるとすればそれは前田なのかもしれない」

「しかし問題はそこではない。セルティックがこうした事態に備えていなかったことが問題なのだ。古橋が退団を望んだ時も、後任を見つけていなかった。ニコラス・キューンは後任も見つからないまま手放した。今は代わりの人材がいないため、それを理由に前田は意に反して残留させられることになったのだ。セルティックは昨季の年間MVPに選ばれた前田に他クラブが興味を示すであろうことは分かっていたはずだ。それに備えておくべきだったよ。セルティックは選手と契約する際、育成と売却のモデルが重要だと理解しているはずなのに。今ではその約束を選手にすることが出来ない」(『Daily Record』より)。

近年はセルティックに挑戦する日本人選手も増えているが、そこにはセルティックを足掛かりに5大リーグへとの考えがあるはず。しかしセルティックから脱出できないとなれば話は変わってくる。セルティックへの移籍がキャリアアップに繋がるかは分かりづらくなってきた。

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