インテルに激震! “中国からの黒いマネー”による財務違反の疑いが浮上、カルチョポリ以来の大スキャンダルか

CL決勝でPSGに大敗したインテル Photo/Getty Images

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イタリアサッカー連盟も共犯か

今季を無冠で終え、シモーネ・インザーギ監督の退任が発表されたセリエAのインテル。しかし、衝撃のスキャンダルが浮上した。仏『Footmercato』は、2016年から2019年にかけての財務管理に疑いがあるとし、「カルチョポリ以来の大スキャンダル」と報じた。

スキャンダルの根拠は、ロンドンのファイナンシャル・アドバイザーが作成した機密報告書によるものだ。この機密文書によれば、インテルが蘇寧グループに買収された2016年から2019年にかけて記録された収益の一部が非常に疑わしいものだという。

蘇寧グループはインテル買収後、「地域スポンサー」ネットワークを構築。2016年からの3シーズンにわたって約3億ユーロの収益を生み出した。この数字は同期間におけるインテルの総収益の27%を占めているという。レポートによると、このうち1億3140万ユーロは蘇寧グループ内のスポンサー契約によるものだが、残りの1億6560万ユーロは「疑わしい」とされる第三者パートナーからのものだったという。これらのパートナーには公開財務情報を一度も公開していないものがあり、つまり幽霊スポンサーによって不正にインテルの収益が水増しされた可能性があるという。UEFAが求めるファイナンシャル・フェアプレイの要件を満たすためだ。
蘇寧の買収後、3年間でインテルのコア収入は46%も増加しているが、スポンサーの追跡可能性やオーナーからの独立性に関して、多くのグレーゾーンがあると指摘されている。

さらにこうした「架空のスポンサーシップ」に関して、FIGC(イタリアサッカー連盟)が故意に見逃した可能性についても指摘されている。イタリアのプロサッカーの財務監視機関であるCOVISOCは、インテルがトップリーグから除外されることを回避するために圧力をかけられたという。

もしこれらが事実であれば、2006年のカルチョポリ(当時のユヴェントス首脳陣が主犯格とされ、審判選出においてFIGCに圧力をかけ、有利な判定を引き出した八百長が発覚。加えて移籍をめぐる不正経理が行われた疑いが発覚した事件。ユヴェントスはセリエAからセリエBへの降格処分を受けた。他にもミラン、フィオレンティーナ、レッジーナに勝ち点減点のペナルティが科された)以来の大スキャンダルであると同紙は報じた。

インテルだけでなく、イタリアサッカー全体を揺るがす可能性がある大事件だが、果たしてこれらは事実なのだろうか。続報が待たれる。


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