最もパトリック・ヴィエラに近かった男 キャリアで“42回”も怪我を負った元アーセナルMFの不運

アーセナルでプレイしたディアビ photo/Getty Images

サンダーランド戦でのタックルが負傷連発のきっかけとも

巨大な才能を持ちながら、怪我でキャリアが潰れてしまう選手は少なくない。英『GIVE ME SPORT』が現代サッカーでも最大級の『IF』として紹介したのは、アーセナルに在籍していたフランス人MFアブー・ディアビだ。

アーセナルではこれまで何人かパトリック・ヴィエラ2世の期待を背負うMFがいたが、タイプ的にはディアビが最も近かったと言える。191cmとサイズがあり、縦への推進力もあった。

ディアビがアーセナルにやってきたのは2006年のことで、当時からフランス世代別代表に選出されている有望株だった。しかし同年のサンダーランド戦で強烈なタックルを足首に受けてしまい、足首の骨折と靭帯断裂の大怪我を負った。

その後ディアビはキャリアを通して42回もの負傷離脱を経験しているが、このサンダーランド戦での怪我が全てのきっかけになったとの意見もある。

今回同メディアは当時の指揮官アーセン・ヴェンゲルのコメントを振り返っているが、サンダーランド戦後にはヴェンゲルもかなり強い怒りを示していた。

「映像をもう一度見たが、このまま放っておくわけにはいかない。あのタックルには悪意があった。選手を傷つけてやるとの意図があったんだ。路上で人にあんなことをしたら刑務所行きだ。どこまで出来るか法的助言を求めたい」

その数年後にもヴェンゲルは「復帰するたび、また別の怪我でゼロからスタートしないといけなくなる。サッカー選手にとって足首は重要だ。過去のサンダーランド戦で酷いタックルを受けて負傷した。彼は脆い選手ではない。あのタックルの犠牲者だったのだ」と怒りを示している。

あの怪我がなければ、ディアビはアーセナルとフランス代表で特別な選手になっていた可能性がある。あのサンダーランド戦での悪夢は、アーセナルサポーターにとっても忘れられないものだろう。

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