2020-21シーズンにベルギー2部からの昇格を決め、そこから1部の舞台で結果を出し続けているロイヤル・ユニオン・サン・ジロワーズ。
サン・ジロワーズといえば、現在ブライトンで活躍する日本代表FW三笘薫も在籍していたことがあり、現在はDF町田浩樹も所属している。日本のサッカーファンにもお馴染みとなってきたクラブの1つだ。
そんなサン・ジロワーズ成功の理由の1つが、次々とFW補強を当ててきたところにある。2021-22シーズンは現在シュツットガルトでプレイするドイツ代表FWデニス・ウンダフがシーズンに27ゴールと大ブレイク。ウンダフがブレイクするきっかけとなったクラブだ。さらに相棒のダンテ・バンゼイルも15ゴールと躍動(現在はNYレッドブルズ所属)。
ウンダフがクラブを離れたことから2022-23シーズンは勢いが低下するかと思われたが、2022年にはノルウェーのボデ・グリムトから現レヴァークーゼンFWヴィクター・ボニフェイス、現ブライトンFWシモン・アディングラを加え、またまた成功。ボニフェイスは2022-23シーズンに17ゴールを記録し、その活躍から僅か1年でレヴァークーゼンに引き抜かれることになった。
FWの大当たりはまだ続く。翌年の2023年にはスイスのFCルガーノからFWモハメド・アムーラ(現ヴォルフスブルク)を獲得し、22ゴールと大活躍。さらに2022年に獲得していたFWグスタフ・ニルソン(現クラブ・ブルージュ)が2年目に16ゴールとブレイク。ここまでFW補強が当たるクラブも珍しい。
今季もブレイクを予感させる者がいる。今夏にエストニアのカリュFCから40万ユーロで加入し、ここまでチームトップ8ゴールを挙げるカナダ人FWプロミス・デイビッド(23)、今夏にクロアチアのHNKリエカから400万ユーロで加入し、7ゴールを挙げるU-21クロアチア代表FWフラニョ・イヴァノビッチ(21)だ。
特に185cmのサイズを持つイヴァノビッチは評価が高い。ドイツのアウグスブルクのアカデミーに在籍していた経験を持つが、トップチームでは出番がないままHNKリエカへ。そこからサン・ジロワーズへ移籍したのは正解だったようで、今季はヨーロッパリーグにてフランスのOGCニース相手に2ゴールを挙げるなどインパクトを残している。サン・ジロワーズでの活躍から5大リーグのクラブへ向かうシナリオもありそうで、クロアチアにとっても未来のA代表エース候補の1人である。
またまたサン・ジロワーズからFWが羽ばたくことになるのか。それだけサン・ジロワーズの目利きが優れている証と言えそうで、そのスカウティング力は見事だ。