レアルがヴァラン、カゼミロを手放したタイミングはピッタリだった? 絶賛される選手の“見極め”

マンUでのカゼミロは批判を受けることもある photo/Getty Images

今では若手がその穴を埋めている

怪我の問題もあるが、レアル・マドリードからマンチェスター・ユナイテッドへ向かったMFカゼミロ、DFラファエル・ヴァランのパフォーマンスに関しては厳しい声もある。

ヴァランは2021年夏、カゼミロは2022年夏にレアルからマンUへ移籍していて、ともに加入初年度は称賛されることもあったが、今では今夏に売却されるとの話もある。

気になるのは、ヴァランとカゼミロを手放す決断をしたレアル・マドリードだ。『CBS Sports』にて、元フランス代表のティエリ・アンリ氏は、レアルが選手を手放すタイミングをよく理解していると語る。
カゼミロの場合はレアルで300試合以上をこなし、トニ・クロース、ルカ・モドリッチと構成する中盤トリオは世界トップクラスの完成度と絶賛されていた。この中では現在32歳のカゼミロが1番若いのだが、レアルはカゼミロを手放す判断を下している。

しかもマンUはカゼミロ獲得に6000万ポンド+ボーナス1000万ポンドの資金を投じていて、タイミング的にもレアルがカゼミロを手放したのは正解だったのかもしれない。

アンリ氏もこの判断力を絶賛する。

「もしムバッペが加わるなら、彼らは今後6年か7年は国内リーグと欧州全体を支配できるだろうね。チーム全体が若いからだ。彼らは、いつ選手を手放すべきかを知っている。クリスティアーノもエジルも、カゼミロも。ヴァランには膝の問題もあったと思う」

「中盤のモドリッチ、クロース、カゼミロのことを考えると、彼らはその中で一番若いカゼミロを手放した。なぜ一番若い選手を手放したのか。モドリッチとクロースの2人が、バルベルデ、チュアメニ、カマヴィンガの成長の助けになると感じたからだろう。2人はその仕事を上手くこなしているし、称賛しなければならないね」

結果的にカゼミロの穴はチュアメニ、カマヴィンガの成長もあって目立たないものとなった。選手を手放すタイミングの見極めと、それに合わせて若手を成長させる戦略は見事と言うしかない。

センターバックやサイドバックは今後の補強ポイントだが、アンリ氏の言葉通り全体的にチームは若い。ムバッペ獲得が実現すれば、長くトップレベルを維持できる理想的なチームが出来上がるのではないだろうか。

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