「アイコンタクトだけで十分だった」 ドイツ伝説の点取り屋クローゼが語るトーマス・ミュラーのサッカーIQ

バイエルンを長く支えるミュラー photo/Getty Images

ドイツ代表で一緒にW杯を制覇

昨季途中にトーマス・トゥヘルがバイエルンの指揮官に就任してからは出番が限定的となっているが、バイエルンFWトーマス・ミュラーは今でも高い評価を得ているアタッカーだ。

その能力を絶賛するのは、ドイツ代表でも共にプレイしたFWミロスラフ・クローゼだ。2人は2014年のワールドカップ・ブラジル大会制覇も経験しており、最前線に入るクローゼはミュラーの特長をよく理解している。

独『TZ』によると、クローゼが何より評価したのがミュラーのサッカーIQだ。
「私が監督ならば、常に彼をチームに入れるね。短い時間であっても、彼は常に何かをやってくれる。それがトーマスだ。彼はサッカーIQが高いから、いつも一緒にプレーするのがとても楽しかったよ。次にどのような行動が起こるかを知るにはアイコンタクトだけで十分だったんだ」

ミュラーはドイツ代表でゴールゲッターの顔も見せてきたが、バイエルンでは以前まで所属していたロベルト・レヴァンドフスキの相棒としてチャンスメイク役に徹していた。バイエルンでの通算アシスト数は250を超えており、この数字こそミュラーのサッカーIQの高さを示す証拠と言える。

現在はバイエルンでスタメンから外れるケースも増えており、ブンデスリーガでも前節のドルトムントとの大一番はベンチスタートに。終盤に1分間だけ投入されただけで、4-0のスコアで快勝したチームのゴールラッシュに参加することはできなかった。

今のバイエルンは2列目にジャマール・ムシアラ、レロイ・サネ、キングスレイ・コマンが構え、最前線は新戦力のFWハリー・ケインが大当たりだ。ドルトムント戦はこの4枚が躍動しており、新戦力ケインとの連携も試合を重ねるごとに良くなっている印象だ。特にドルトムント戦ではカウンターアタックが何度も炸裂することになり、攻撃のスイッチが入った時の彼らは速い。

さらに18歳のフランス人FWマティス・テルもスーパーサブとして活躍を続けており、器用にポストプレイをこなす大型FWエリック・マキシム・チュポ・モティングもいる。ミュラーにはライバルが多いのだ。

それでも、どこかでミュラーの力が必要な時はくるはずだ。最前線で活躍するケインとも呼吸を合わせられるはずで、レヴァンドフスキに近い連携を構築できれば心強い。クラブとの契約は今季限りとなっているが、長くミュラーを見たいと考えているサポーターは多いだろう。

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