イングランド・プレミアリーグには世界中からスター選手が集まっており、その環境でイングランド人選手も大いに成長している。今のイングランド代表は世界トップレベルのタレント集団と話題だ。
ただ、イングランド人監督はやや人材不足な側面がある。プレミアリーグでもジョゼップ・グアルディオラやユルゲン・クロップ、ミケル・アルテタなど外国籍の監督が結果を残しており、イングランド人監督の割合は多くない。イングランド代表はイングランド人指揮官ガレス・サウスゲイトが指揮を執っているが、そのサウスゲイトの手腕も疑問視されているところがある。
そんな中、英『FourFourTwo』が興味深いランキングを作っている。ずばり『現イングランド人監督TOP10』だ。果たして現No.1イングランド人監督は誰なのか。
10位:ニール・ワーノック
9位:マイケル・キャリック(ミドルズブラ)
8位:マーク・ロビンズ(コヴェントリー)
7位:ウィル・スティル(スタッド・ランス)
6位:ポール・ヘッキングボトム(シェフィールド・ユナイテッド)
5位:ショーン・ダイチ(エヴァートン)
4位:ロブ・エドワーズ(ルートン・タウン)
3位:ロイ・ホジソン(クリスタル・パレス)
2位:ガレス・サウスゲイト(イングランド代表)
1位:エディ・ハウ(ニューカッスル)
ランキングはこの通りだ。今季チームをトップ4へ導いた功績を考えれば、45歳の青年指揮官エディ・ハウが1位なのは納得か。仮にサウスゲイトがイングランド代表監督を離れる時がくれば、エディ・ハウはトップターゲットとなるはずだ。
その他は2部で腕を磨いている指揮官が目立つ。現役時代はマンチェスター・ユナイテッドで活躍したキャリックはミドルズブラで印象的なフットボールを披露しており、ルートン・タウンを指揮するエドワーズはチームをプレミアリーグ昇格へ導いている。来季はプレミアの舞台での戦いだ。
伊東純也が所属するスタッド・ランスを指揮する30歳のスティルは今季かなりの話題となった人物で、ベルギーでのビデオ分析官などを経てスタッド・ランスの指揮を任されるところまでステップアップした。今季もまずまずの結果を残しており、独特な経歴の持ち主として今後も注目されるだろう。
その一方でフランク・ランパード、スティーブン・ジェラードと現役時代はスーパースターだった2人は苦戦した。ランパードは古巣チェルシーの混乱を立て直せず、ジェラードもアストン・ヴィラで失敗。両者の評価はマイナスとなってしまった。
同じくチェルシーで結果を出せなかったグレアム・ポッターも昨季までは人気だったが、チェルシーでの失敗で一歩後退だ。ブライトンでの仕事は見事だったが、ビッグクラブを指揮する難しさは特別だ。
イングランドが自国の代表監督にこだわるならば、やはり国内リーグで結果を残すイングランド人監督を増やすしかない。プレミア優勝クラブをイングランド人監督が指揮しているなんてケースが理想的だが、そんな日はくるのか。現状最も近いのはニューカッスルを指揮するエディ・ハウで、新シーズンに評価を伸ばせるのか注目される。