「自分、結構集中力あるんっすよ(笑)」 町田で急成長中のDF藤原優大の将来が楽しみで仕方がない

今季、恩師黒田監督が率いる町田でプレイする藤原 photo/Getty Images

今季好調なフアンマを完封

FC町田ゼルビアは11日、明治安田生命J2リーグ第20節でV・ファーレン長崎と対戦。ホームでの戦いということもあり、立ち上がりから試合の主導権を握ると、前後半に2点ずつを奪い、4-1の快勝を収めた。この結果、勝ち点を「45」まで伸ばし、首位を独走している。

そんな中、この長崎との上位対決で存在感を発揮したのがDF藤原優大だ。藤原は今季、浦和レッズから育成型期限付き移籍で町田へ加入。青森山田高校時代の恩師である黒田剛監督のもとでプレイすることを決断した。序盤戦はなかなか出場機会を増やせなかったが、5月末にチャンスが巡ってくると、恩師の期待に応えるかのように試合をこなすごとに成長した姿を披露している。

そして、長崎戦で3試合連続のフル出場を果たした藤原。前節までで9ゴール(得点ランク2位)を記録している好調なフアンマ・デルガドに対して、PKによるゴールこそ許したものの、流れの中では完封してみせた。試合後のインタビューで、フアンマとのマッチアップやこの日の自身のプレイについて、次のように振り返っている。
「これまでも違った強力なFWと対峙してきました。(長崎の)フアンマに関していえば、スピードとフィジカルは相手の方に分があったと思います。高さもありますし、パワーとパワーでやったら負けていたと思うので、うまく駆け引きしながら90分間やれればと思っていました。うまくやれたかなとは思っています。別にどっちがどっちということはなかったですけど、ミンギュと一緒にチャレンジ&カバーを90分間徹底するということだけはやっていました」

「大きなミスがなかっただけで、エリキやデュークのようにチームにとってめちゃめちゃプラスなプレイがあったわけではないかもしれません。でも、地味かもしれませんが、DFとしてラインコントロールなど、相手FWが嫌がるような細かいことを90分間やり続けられました。自分、結構集中力あるんっすよ(笑)。今日は決定機をほとんど作らせませんでしたし、それが結果につながったかなと思います」

巧みな駆け引きやアグレッシブな守備でフアンマを自由させないだけでなく、相手の弾丸ミドルシュート(38分のシーン)を頭で弾き返すなど、この試合では身体を張った守備も目立った。

「(7日の)天皇杯では2失点していましたし、後ろの選手としては、この試合はなんとしてもゼロで試合を終えたいと思っていました。1失点してしまいましたが、個人としては結果的にいつも以上のパフォーマンスが出せたかなと思っています」

2点目のシーンでは、ロングスローに対して藤原がボールをヘディングでそらしたことが起点となり、ゴールが生まれた。

「(ロングスローから)何本か頭に当てられる場面があったんですが、全部枠外に飛んでいました。それまでは自分でゴールを狙いにいっちゃっていたので、一回ファーへ流そうかなと思ったら得点につながりました。できれば自分で取りたかったですけどね。でもゴールにつながってよかったです」

まもなく21歳の誕生日(6月29日生まれ)を迎える藤原だが、インタビューに応じる姿からは自信もうかがえた。この自信は成長をさらに加速させるに違いない。今後の活躍と将来が楽しみだ。

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