決勝点ゲット、ロボツカ封じの裏にあった“ラマダン” 日中断食中のベナセルは最適なタイミングで栄養を摂っていた

ベナセルはラマダンの影響を感じさせなかった photo/Getty Images

サッカー界で度々話題になるラマダン

13日、ミランはチャンピオンズリーグ準々決勝のナポリ戦1stレグに臨み1-0の勝利を収めることに成功した。この試合で重要な役割を果たしたのがトップ下のポジションで先発出場したMFイスマエル・ベナセルだ。

この試合のベナセルの何よりの成果は決勝点をあげたことだ。40分、MFブラヒム・ディアスの持ち上がりからミランがカウンターを発動すると、FWラファエル・レオンが中央へ折り返し、エリア内に走り込んでいたベナセルが左足できっちりとゴールを決めている。

そして、ナポリの攻守の要であるMFスタニスラフ・ロボツカを封じたことも大きかった。ステファノ・ピオリ監督が彼をトップ下で起用した意図はここにあり、ベナセルは67分に途中交代するまで、極力ロボツカを自由にさせなかった。
しかし、そんな好パフォーマンスとは裏腹にベナセルは少しコンディションに不安を抱えていたようだ。伊『Gazzetta dello Sport』によると、宗教上ベナセルにはラマダン期間中に断食を行う習慣があり、ラマダン期間は3月22日から4月22日までとなっている。この間、彼は日の出から日没まで固体も液体も口にすることができず、パフォーマンスに影響が及ぶことは容易に想像できる。

これを受け同メディアが注目したのはベナセルの栄養摂取のタイミングだ。今回のナポリ戦の開始時刻は現地時間21時となっていたが、ベナセルは20時10分頃に何かを口にしてからウォーミングアップに臨んだという。結果的に彼がチームを勝利に導く大活躍を見せたため、「この特別な期間における最適なマネジメントだったことが証明された」と、栄養士やベナセルの判断を同メディアは称賛している。

19日に予定されているナポリ戦2ndレグもまだラマダン期間にあるため、ベナセルは再び試合前に栄養を摂ることが予想される。最適な形でエネルギーを補給し、ミランをCL準決勝へと導くベナセルの姿に期待だ。

記事一覧(新着順)

電子マガジン「ザ・ワールド」No.292 最強ボランチは誰だ

雑誌の詳細を見る

注目キーワード

CATEGORY:コラム

注目タグ一覧

人気記事ランキング

LIFESTYLE

INFORMATION

記事アーカイブ