「ドレッシングルームの偉大なリーダーの一人を失った」  ピッチ外にも生まれる“ジョルジーニョ退団の穴”をチェルシーはどう埋める

チェルシーを支えるリーダーの一人だったジョルジーニョ photo/Getty Images

スカッドの若返りは進んでいる

現在プレミアリーグ首位につけているアーセナルはチェルシーからMFジョルジーニョを獲得し、懸念されていた中盤の層の薄さを解消することに成功した。一方のチェルシーもワールドカップ・カタール大会で最優秀若手選手賞に輝いたMFエンソ・フェルナンデスの確保に成功しているが、それでジョルジーニョ退団の穴を埋めることはできるのか。
 
22歳のFWミハイロ・ムドリクや21歳のDFブノワ・バディアシル、20歳のFWノニ・マドゥエケといった若手の逸材を複数獲得するなど、冬の移籍市場でも大きな動きを見せたチェルシー。なかでもアルゼンチン代表の36年ぶりのワールドカップ制覇に貢献した22歳のE・フェルナンデスは今季最大の目玉補強となった。その移籍金は1億2100万ユーロ(約171億円)だとベンフィカ側が明らかにしており、これはプレミアリーグ史上最高額となっている。
 
しかし、E・フェルナンデスは昨年夏にリーベル・プレートからベンフィカへと移籍してきたばかりの選手であり、ヨーロッパではまだ半年ほどしかプレイしていない。チェルシーのチャンピオンズリーグ制覇やヨーロッパリーグ制覇に貢献してきた31歳のジョルジーニョの代役をそう簡単に担えるとは考えづらく、彼のことをカバーしてくれそうなMFエンゴロ・カンテも長きに渡って負傷離脱中だ。
 
また、チーム内の雰囲気が大きく変化しそうな点も懸念材料となる。米『ESPN』ブラジル版のインタビューに応じた38歳のDFチアゴ・シウバは、ジョルジーニョ退団の影響についてこのように語っている。
 
「これからが大変なのは分かっている。ドレッシングルームの偉大なリーダーの一人を失ったんだ。ジョルジーニョはよく喋る人だったからそのギャップがありそうだけど、前に進まないといけない。彼が出て行くとは思わなかったけど、実際にそうなってしまったのだから、彼が退団した穴をできる限り最高の形で埋めなければならない」
 
今季のチェルシーはプレミアリーグ10位に沈むなど苦しんでいるが、E・フェルナンデスを始めとする若き新戦力たちの勢いで、ジョルジーニョ退団のマイナスをかき消すことができるのか。これからグレアム・ポッター監督がどういったチームを作り、どういった采配を見せていくのかは要注目となりそうだ。

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