36歳でマンUでの初先発を飾ったアカデミー出身GKヒートン デ・ヘアを支えるロッカールームの重要人物

チャールトン戦を無失点で終えたヒートン photo/Getty Images

マンUには心強いベテランGKが控えている

11日に行われたカラバオカップ準々決勝のチャールトン・アスレティック戦で、マンチェスター・ユナイテッド移籍後初となる先発出場を果たした36歳のGKトム・ヒートン。彼は出場機会こそほとんどないが、ロッカールームで重要な役割を果たしているようだ。
 
マンUの下部組織出身であり、ローン移籍を繰り返しながら2010年までマンUに在籍していたヒートン。トップチームで一度も出番を得ることなくカーディフへ移籍すると、その後はバーンリーやアストン・ヴィラなどで活躍。そして2021年夏、11年の時を経て古巣マンUへと戻ってきた。
 
昨季はチャンピオンズリーグの試合で1度だけ途中出場の機会があったヒートンだが、マンUでの先発出場はキャリアを通じてまだ経験したことがなかった。ところが今回のチャールトン戦でエリック・テン・ハーグ監督は彼を先発メンバーに抜擢。試合は3-0の勝利に終わり、クリーンシートも達成している。
 
残念ながら、現在チームには守護神ダビド・デ・ヘアや先日新たにローンで加入したGKジャック・バトランドがおり、ヒートンの出番は今後も限られてしまうだろう。しかし、英『Manchester Evening News』によれば、彼は夏にテン・ハーグ監督が設けたリーダーグループの5、6人のうちの1人に数えられているようで、ロッカールームで重要な役割を果たしているという。バーンリー時代にはキャプテンも務め、イングランド代表としても3試合に出場した過去があるヒートンは、その経験を活かしてチームに好影響をもたらしているようだ。今のマンUの状態や自らの心境について、ヒートン本人はこのようなコメントを残している。
 
「このチームには信じられないほどの才能を持つ多くのフットボーラーがいる。でも結局彼らも人間だから誰しも穏やかな言葉が必要だし、場合によっては強い言葉も必要だと思う。僕らのロッカールームはとても良い雰囲気だし、素晴らしいキャラクターを持つ選手たちがいる。団結した良いチームだ。僕がここに来てからずっと良くなり続けている」
 
「僕はキャリアを通じてかなりたくさんサッカーをプレイしてきたし、他の選手たちより少し年上だ。それは素晴らしいことだし、重要なことだ。そして僕はその状況を楽しんでいる」
 
「それでも僕が常に優先するのはプレイすることで、それが変わることはない。ハードな時もあるよ。でも結局いつもチームのことを考えている。ほとんどの試合でプレイしているダビド(デ・ヘア)をサポートするために全てを捧げているんだ」
 
ピッチ外ではチームや仲間のための振る舞いを見せ、いざとなればデ・ヘアの代わりにゴールマウスを守ることもできる経験豊富なヒートン。本人には葛藤もありそうだが、テン・ハーグ監督にとってありがたい存在であることは間違いないだろう。

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