W杯日韓大会が全盛期? ロナウド&リバウドの背後で止められなかったロナウジーニョの魔法

決勝のドイツ戦でも活躍したロナウジーニョ(右) photo/Getty Images

キレは2006年大会をも上回っていたか

今年のワールドカップ・カタール大会で20年ぶりとなる王座奪還を目指すブラジル代表。前線の要はネイマールだが、強い時のブラジルには主役を支える優秀な副官がいるものだ。

優勝した2002年の日韓大会を振り返れば、前線の主役はロナウドとリバウドだろう。この強力2トップが得点源だったが、大きかったのは若手だったロナウジーニョのアイディアだ。

ロナウジーニョは当時の南米予選に6試合しか出場できず、大会1年前のコンフェデレーションズ杯も欠場している。しかし代表監督ルイス・フェリペ・スコラーリの信頼は厚く、日韓大会ではロナウドとリバウドを支えるチャンスメイカーとして2ゴール3アシストの成績を残した。
ロナウジーニョはその4年後に行われたドイツ大会で絶対的な主役となったが、パフォーマンスの質では日韓大会当時の方が上と言っていいだろう。ドイツ大会当時はバルセロナのスーパースターとして世界の頂点に君臨していたが、ドリブルのスピードやキレは日韓大会時の方が優れていたようにも見える。

英『GIVE ME SPORT』は日韓大会の前線を支えた3R(ロナウド、リバウド、ロナウジーニョ)の中でも、ロナウジーニョを欠いての優勝は難しかったのではないかとフレッシュだった当時のロナウジーニョを称賛している。兄貴分のロナウド、リバウドに支えられる形で自由に動いていた日韓大会のロナウジーニョは対戦相手の脅威となっていた。

今回のカタール大会ではヴィニシウス・ジュニオールがそれに近い存在だろうか。4年後はヴィニシウスが主役となっているかもしれないが、今回はまだネイマールがセレソン最大のスターだ。そのネイマールのサポートも受けながらヴィニシウスがのびのびとプレイできれば面白いが、ネイマールとヴィニシウスのコンビネーションはサッカー王国に20年ぶりのワールドカップをもたらすか。

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