いつからそんなに強く? クワラツヘリア、パーカゼ、ママルダシュヴィリらジョージアの躍進始まった

攻撃陣の注目はクワラツヘリア photo/Getty Images

ネーションズリーグでも結果が出てきている

いったいいつそんなに強くなったのかと驚く人もいるかもしれない。ここ1、2年何かと欧州サッカー界を騒がせているのが、ジョージアのタレントたちだ。

最大の衝撃は今夏ナポリへやってきた21歳のジョージア代表FWクヴィチャ・クワラツヘリアだ。セリエAでさっそく3ゴールを記録したが、得点感覚もボールタッチも想像を上回るほど良い。ジョージア代表デビューは2019年のことだが、ここまで17試合で8ゴールと代表戦でも得点力は高い。ジョージアから出てきたワールドクラスFWとなるかもしれない。それだけの素質は秘めているはずだ。

ジョージアはお世辞にも世界の強豪とは言えず、5大リーグのクラブに所属している選手も少ない。ただ、着実に若い才能が出てきている。

GKでは199cmのサイズを誇る21歳のギオルギ・ママルダシュヴィリがバレンシアの守護神を務めており、もちろんジョージア代表メンバーだ。国内のディナモ・トビリシを経てバレンシアへ加わっており、掘り出し物プレイヤーと言っていい。2年前は僅か25万ユーロだった市場価値が今では1000万ユーロにまで上がっているのだ。

さらに現在イングランド2部のバーンリーが目をつけているのが、フランス2部のFCメスでプレイする21歳のFWジョージズ・ミカウタゼだ。前線ならどこでもこなすミカウタゼは今季リーグ・ドゥで4戦2ゴール3アシストと結果を出しており、その才能にバーンリーが目をつけた。昨年にジョージア代表デビューを果たしており、5大リーグの1部でプレイできる日もそう遠くはないか。

また、今夏にはバイエルンがU-18ジョージア代表でプレイする17歳の攻撃的MFルカ・パーカゼと契約を締結。パーカゼは来夏まで現在所属する国内のディナモ・トビリシでプレイを続ける予定で、そこからバイエルンのリザーブチームへ合流することになっている。

まだまだ成長中のチームではあるが、現在行われているネーションズリーグのグループC4ではジョージアが北マケドニア、ブルガリア、ジブラルタルを抑えて首位に立っている。ここまで4試合で3勝1分、12ゴール2失点と見事な内容だ。

グループで同居する北マケドニアといえばワールドカップ・カタール大会行きを懸けた欧州予選プレイオフでイタリア代表を撃破したことが話題を呼んだが、その北マケドニアもジョージアは3-0で粉砕している。

まだワールドカップ出場は夢の話だが、このまま育成で結果を出していけばいずれはチャンスが出てくる。今年のネーションズリーグでは自信をつけているはずで、徐々に5大リーグでプレイする選手も増えてきた。クワラツヘリア、ママルダシュヴィリらの世代でEURO、ワールドカップの舞台へ近づきたいところで、今後10年ほど注目する価値のあるチームと言えそうだ。

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