近年は的確な補強でチームのパワーアップを行っているマンチェスター・シティ。今夏の移籍市場で獲得したアーリング・ハーランドはさっそくプレミアリーグの開幕戦で2ゴールを決めており、自身の実力を証明している。
ハーランドの獲得はシティでも近年まれに見る当たり補強だといえるが、それでいえばアトレティコ・マドリードからやってきたロドリもハーランドに匹敵するほどの“当たり”ではないだろうか。
2019年にアトレティコが設定する契約解除金をシティが支払いイングランドにやってきたロドリ。守備面ではフェルナンジーニョに及ばないとされていたが、年々球際の強さが向上し、昨季はそのベテランMFを抑えて重要なゲームに先発するようになった。
そんなロドリの強みは配球力と近年レベルを上げている守備だ。191cmと長身ということもあって体が強く、プレミアの屈強な戦士たちにも負けないフィジカルを持っている。空中戦にも強く、中盤のフィルターとして様々な攻撃を防いでいる。
2-0と勝利したウェストハム戦でのパフォーマンスは圧倒的だった。95本のパスを成功させ、地上戦でのデュエルは全勝。英『90min』では「試合を完璧にコントロールした」と高評価を得ている。今夏の移籍市場でリーズ・ユナイテッドからカルヴィン・フィリップスを獲得したが、彼も簡単にはロドリからポジションを奪えないだろう。
そんなロドリでも越えられない存在がいてそれがバルセロナのセルヒオ・ブスケッツだ。世界最高のアンカーと呼ばれており、スペイン代表ではブスケッツがスタートで、ロドリがベンチだ。
「彼はブスケッツに近づきつつある。非常に高いレベルでプレイしている」
英『Sky Sports』にてロドリを称賛するのは元マンチェスター・ユナイテッドのギャリー・ネビル氏だ。ブスケッツに近づいているとロドリを高く評価しており、ブスケッツ越えも現実的な話かも知れない。
スペイン代表のブスケッツ後釜問題はほぼ解決しているといえる。タイプの違うアンカーではあるが、中盤の底でプレイするために必要な配球力と守備力を備えており、今後はロドリが長くスペイン代表の中盤を支えることになるか(データは『SofaScore』より)。