シティはジンチェンコを獲得時の20倍の値段で売却? ウクライナの“メンタリティモンスター”はアーセナルに何をもたらすか

来季からアーセナルでプレイすることになるオレクサンドル・ジンチェンコ photo/Getty images

ウィークポイントを補える獲得だ

移籍市場に精通しているファブリシオ・ロマーノ氏によるとオレクサンドル・ジンチェンコのアーセナル行きが決まったようだ。2026年までの4年契約で、メディカルチェックを経て正式な契約を結ぶことになるだろう。移籍金は3500万ユーロとされており、シティがウファから獲得した際に発生した170万ユーロの約20倍の値段となる。

ウクライナ代表では中心選手として輝く25歳のジンチェンコ。左利きの選手でシティでは左サイドバック、代表ではインサイドハーフとしてプレイしている。2つのポジションをカバーできるユーティリティ性が強みであり、アーセナルのウィークポイントを一人で補うことが可能だ。

左SBでプレイすることになれば、後方からのビルドアップを助け、前線では攻撃で違いを作ることができる。SBながら中盤に加わる偽SBの動きを習得しており、トーマス・パーティへの負担を減らすことも可能だ。気になる守備だが、対人性能は並以上のものを備えている。スピードがあるわけではないが、簡単に抜かれてピンチを招くことはほぼない。

中盤で起用されればSBと同様にビルドアップの出口となり、攻撃の前進を助ける。プレッシャーへの耐性が高く、不用意なボールロストは少なく堅実にプレイする。アタッキングサードに侵入すれば正確なミドルシュートやラストパスから相手ゴールを脅かすなどプレイのバリエーションが豊富だ。ただプレミアリーグでの中盤起用は両手で数えられるほど少なく、ひとまずはSBの選手として考えるべきだろう。

ジンチェンコの特長としてもう一つメンタルの強さが挙げられる。昨季は母国ウクライナがロシアの軍事侵攻により、危険な状態となったが、起用されれば高いパフォーマンスでチームを支えた。とくに昨季の最終節アストン・ヴィラ戦やウクライナ代表でのウェールズ戦など重要なゲームでは高いモチベーションで臨み、ヴィラ戦ではヒーローとなった。英『Football365』でもジンチェンコをアーセナルに理想的な“メンタリティモンスター”と称賛している。

アーセナル移籍で合意したジンチェンコ。シティでは結局絶対的な地位を築くことはできなかったが、アーセナルではSBと中盤どちらで飛躍を掴むのだろうか。

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