ロナウジーニョも抑え2006W杯で唯一ブラジルからオールスターに入った男 過小評価されている中盤の鉄人

ガーナ戦でゴールを決めたゼ・ロベルト photo/Getty Images

当時の大会ではブラジルNo.1選手?

準々決勝敗退に終わった2006年のワールドカップ・ドイツ大会。ブラジル代表で話題を集めたのはロナウド、アドリアーノ、カカー、ロナウジーニョで構成された魅惑の攻撃カルテットだった。

この4人が主役だったのは間違いないが、当時のチームで過小評価されていた選手もいたのではないか。

注目したいのは、中盤でファイトしたMFゼ・ロベルトだ。スーパースターというタイプではないが、ゼ・ロベルトは若い頃よりトップレベルで活躍してきた実力者だ。
当時のワールドカップでは、ブラジルからゼ・ロベルトだけが大会後に発表された「ワールドカップ・オールスター」に選ばれた。これは大会に参加した選手から23人のオールスターメンバーを選ぶものだが、ガーナ戦でゴールを挙げるなど活躍したゼ・ロベルトのパフォーマンスが高く評価されていたことになる。

当時の大会は欧州勢がこのオールスターを独占しており、23人中20人は欧州のチームから選ばれている。南米からはアルゼンチン代表DFロベルト・アジャラ、FWエルナン・クレスポ、そしてブラジルからゼ・ロベルトの3人のみ。

英『FourFourTwo』によると、ゼ・ロベルトもドイツ大会では自分こそ最高のブラジル人選手だったと胸を張る。

「優勝は出来なかったけど、2006年のワールドカップは特別なものだった。ゴールを決めたガーナ戦が個人的には良かったね。子供の頃の夢が叶った。残念ながら準々決勝でフランスに敗れたが、多くの人が大会で私を最高のブラジル人選手に選んだ。オールスターに選ばれたのは私だけだからね」

ゼ・ロベルトは1997年から1年だけレアル・マドリードに在籍していた経験もあり、その後ドイツのレヴァークーゼンとバイエルンで活躍。レヴァークーゼンは2001-02シーズンにミヒャエル・バラックやルシオ、オリバー・ノイビル、ディミタール・ベルバトフらを擁してチャンピオンズリーグ準優勝の成績を残しているが、ゼ・ロベルトも当時の主力メンバーだった。決勝のレアル・マドリード戦には出場できなかったが、準決勝まではほとんどのゲームに先発している。

ブラジル代表でも通算83試合に出場しており、中盤で走り続けた。チームの脇役ではあったが、ブラジル代表でももっと高い評価を得るべき選手だったと言えよう。

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