鹿島が止められなかった名古屋が誇るナンバーテン マテウスの生かし方が上位浮上のカギ?

圧倒的な個を持つ名古屋グランパスのマテウス photo/Getty images

素晴らしいドリブラーだ

直近2戦のリーグ戦では勝ちなしと難しい状況に陥っている名古屋グランパスは26日ホームに鹿島アントラーズを迎えた。鹿島はここまで2位と絶好調のクラブであり、負けられないゲームがスタートした。

前半は鹿島のペースだった。走るスタイルを武器にハイプレスを仕掛け、前への意識が強い。鈴木優磨らを中心に攻撃を組み立て、23分には上田綺世がゴールネットを揺らした。しかしハンドの判定となり、名古屋は救われることに。ただ鹿島のペースは変わらず、33分仲間隼斗のゴールで失点を喫してしまう。

後半は鹿島に疲れが出たのか前半ほどの勢いはなく、名古屋がボールを持つことができた。左サイドでボールを受けることが多い相馬勇紀が相手を引き付け、一気に右サイドに展開する攻撃のパターンが確立されており、その攻撃を操っていたのが10番を背負うマテウスだ。
推進力のあるドリブル、狭いエリアを苦にしないテクニック、シュートセンス、パスセンスと攻撃での武器が多く、名古屋の前線を個でけん引する。稲垣祥がPKを獲得した際はこのマテウスが確実に決めて同点とした。これで今季リーグ戦4ゴール目であり、チームではトップの数字である。

この日のマテウスのスタッツは圧倒的だった。ドリブル成功数4回、枠内シュート3本、キーパス4本を記録しており、地上戦でのデュエルは7勝を挙げている。鹿島の守備陣はこのマテウスに手を焼いており、追加点を狙えるチャンスもあった。

マテウス自身は好調だが、1-1と勝ちきれず名古屋はリーグ戦3試合で勝ち星がない。昨季は5位でフィニッシュしたが、今季は11位と苦戦気味であり、前線でマテウスの相棒となれる選手が欲しい(データは『SofaScore』より)。

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