バルベルデのCL決勝アシストはまさかの今季2アシスト目 大一番で結果を出した汗かき役の勝負強さ

リヴァプール戦に先発したバルベルデ photo/Getty Images

リーグ戦との2冠で有終の美を飾った

チャンピオンズリーグ決勝ではリヴァプール対レアル・マドリードの試合が行われ、0-1とレアルが勝利。史上最多となる14度目のビッグイヤー獲得を成し遂げた。

この試合で決勝点を決めたのは今季レアルで覚醒したヴィニシウス・ジュニオール。59分、右サイドのフェデリコ・バルベルデからグラウンダーのボールが中央へ送られると、ファーサイドにいたヴィニシウスの下まで到達。相手ディフェンスの背後をとっていたヴィニシウスは難なくゴールへと押し込み、レアルがCL制覇をたぐり寄せた。

このシーンでのヴィニシウスのポジション取りは見事だったが、それ以上にバルベルデのクロスボールの質は素晴らしかった。バルベルデに対応した選手を含め、このクロスボールをブロックできそうな選手は4人いたが、ボールは彼らのわずかな隙間を通り、かつ、キーパーも飛び出すことができない絶妙なコースを辿った。

この大一番で右ウイングとして出場し見事なアシストを決めたバルベルデだが、彼は本来中盤の選手だ。シーズン中はルカ・モドリッチ、トニ・クロース、カゼミロといった中盤のレギュラーが欠場した際にその位置で先発する機会もあったが、今季は手薄な右ウイングで先発出場することも多かった。

そんな前線での起用が多かったにもかかわらず、今季のバルベルデはリーグ戦ノーゴール1アシストと、直接ゴールに絡むようなプレイを見せることがほとんどできなかった。持ち前の運動量でピッチ全体をカバーするダイナミズムが持ち味の選手だが、その点は今季の課題だったと言えるだろう。

それでもCL決勝の大舞台でこれだけ見事なアシストを決めてしまうバルベルデの勝負強さは圧巻だ。よりゴールに絡む能力の高いロドリゴ・ゴエスを先発させるという選択肢もあった中で、バルベルデはカルロ・アンチェロッティ監督の起用に見事応えてみせた。

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