デフォー、J・コール、ディ・カーニオもいたのに…… “勝ち点40”稼いで降格したウェストハムの衝撃

ディ・カーニオも活躍したが…… photo/Getty Images

21世紀のプレミアリーグでは初のケース

よく欧州のリーグでは、勝ち点40が残留ラインになると言われる。中堅クラブは40ポイントを稼ぐことを第一目標にシーズンをスタートさせることになり、実際にイングランド・プレミアリーグでも40ポイント稼いだチームが2部へ降格したケースは極めて少ない。21世紀に入ってからでは、40ポイント以上稼いで降格したチームは1つしかないのだ。

その1つとは、2002-03シーズンのウェストハムだ。今季はヨーロッパリーグでも優勝候補の一角に挙げられるなど充実のシーズンを過ごしたウェストハムだが、過去には降格も経験している。その1つが衝撃の2002-03シーズンだ。

当時のチームは面子も豪華で、ベテランのDFナイジェル・ウィンターバーン、GKデイビッド・ジェイムズ、若かったDFグレン・ジョンソン、MFマイケル・キャリック、ジョー・コール、FWジャーメイン・デフォー、フレデリック・カヌーテ、パオロ・ディ・カーニオ、レス・ファーディナンドらネームバリューある選手たちが揃っていた。

リーグ戦で獲得した勝ち点は42ポイントで、普段のリーグなら残留できていたはず。しかし当時は18位ウェストハムが42ポイント稼いだのに対し、19位WBAが26ポイント、最下位のサンダーランドが19ポイントしか稼げない異例のシーズンだった。18位と19位の間に16ポイントも差がつくのは珍しい。

ウェストハムはリーグ戦で10勝を挙げたが、17位ボルトン(44ポイント)をかわせず降格することに。それ以降、40ポイントを獲得したチームがプレミアリーグから降格したことはない。ウェストハムの降格劇は異例中の異例として何度か注目を集めている。

このウェストハムの例がかなり珍しいことから、今も勝ち点40神話は根強く信じられている。英『Planet Football』も40ポイント稼いでおけば98%は残留できると伝えており、当時のウェストハムとしては受け入れ難い降格だったことだろう。選手層もまずまず豪華だっただけに、様々な形で注目を集める降格チームとなっている。

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