リヴァプールが国内リーグとチャンピオンズリーグで快進撃を見せる中、日本代表FW南野拓実の出番はかなり少なくなってしまった。最後の出場は3月20日のFA杯・準々決勝のノッティンガム・フォレスト戦の26分間となっており、リーグ戦とチャンピオンズリーグでは出番が回ってこない。
今冬にFWルイス・ディアスが加わった影響も大きく、現在のリヴァプールは世界でも1、2を争うタレント集団だ。出番が増えないのは仕方がないところもある。
ただ、今季のリヴァプールを語るうえで南野の貢献は見逃してはならないものだ。現在リヴァプールは夢の4冠へ向けて爆進中だが、FA杯やすでに優勝を決めたEFL杯では南野の働きも大きかった。いわゆるローテーション組としての活躍ではあるが、複数タイトルを得るにはバックアッパーの貢献が欠かせない。今季9ゴール1アシストの南野は十分にその役割をこなしたと言える。
海外での評価もまずまず高い。英『GIVE ME SPORT』は「ユルゲン・クロップ政権になってからリヴァプールが獲得した選手ランキング」なるものを作成しているが、そこで南野は28人中16位にランクインしている。
この16位を高いと判断するかは人それぞれだが、19位はMFアレックス・オックスレイド・チェンバレン、18位はジェルダン・シャキリとなっていて、南野は彼らより高い評価を得ていることになる。これは南野の獲得コストが725万ポンドとお得だったことも含まれているが、パフォーマンスも評価されているのは間違いない。
同じアタッカーのシャキリはすでにチームを去っているが、リヴァプールでは通算63試合で8ゴール9アシスト、一方の南野は54試合で13ゴール3アシストとなっており、数字の面でも負けていない。
ちなみに5位はFWサディオ・マネ、4位はGKアリソン・ベッカー、3位はDFアンドリュー・ロバートソン、2位はDFフィルジル・ファン・ダイク、1位はFWモハメド・サラーとなっており、このあたりは妥当だ。
さすがに彼らには及ばないが、ザルツブルクから迎えた南野も今季の大躍進に貢献しているのは間違いない。今季の残りゲームで出番が回ってくるかは微妙なところだが、4冠獲得時にはその功績もしっかり称えられることだろう。