数年後にスカッドを見返して驚くことになる? 今季のうちに見ておきたいセリエAの“逸材軍団”

スカマッカらを擁するサッスオーロは注目の若手軍団だ photo/Getty Images

16-17アタランタを彷彿とさせる充実ぶり

昔からイタリア・セリエAの移籍市場では同リーグ内での引き抜きが多い。中堅クラブが活きのいい若手を育て、それを上位勢が一定の移籍金を叩いて獲得していくケースは毎年のように起こる。それゆえ、数年後にある中堅クラブのスカッドを眺めた際に、「今考えれば、このチームは若かりし日のスターがこれでもかと揃っていたな」と思ったことがあるカルチョファンは少なくないだろう。

近年でいえば、ジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督の就任初年度だった2016-17シーズンのアタランタがその代表例かもしれない。15-16シーズンまでセリエAで下位を漂っていたところから一気に4位まで躍進を果たしたチームには随所に実力者が。MFフランク・ケシエ(現ミラン)、MFブライアン・クリスタンテ(現ローマ)、DFレオナルド・スピナッツォーラ(現ローマ)、DFアレッサンドロ・バストーニ(現インテル)など、当時のアタランタには面白い逸材たちが揃っていた。しかし、今のセリエAにはそんなアタランタに勝るとも劣らない“未来のスター軍団”が出現しているのかもしれない。

そのクラブとは、現在セリエAで10位につけるサッスオーロだ。順位こそあまり目立ちはしない同クラブだが、今季はユヴェントスやミラン、インテルといった上位勢相手にも勝利を収めている。その原動力となっているのが、将来有望な逸材たちだ。
なかでも、楽しみな若手の筆頭格と言えるのはここまで12得点を挙げているFWジャンルカ・スカマッカ(23)。国内外のビッグクラブから関心を寄せられているとされる大型FWは、各方面から「未来のイタリア代表を引っ張っていく存在」と目されている。ほかにも、FWジャコモ・ラスパドーリ(22)やMFハメド・ジュニオール・トラオレ(22)、MFダビデ・フラッテージ(22)といった逸材が。中堅世代ではあるものの、現時点でスカマッカと同じ12得点を挙げているFWドメニコ・ベラルディ(27)も夏のステップアップが噂されている選手だ。

各所に未来のスター候補がひしめく2020-21シーズンのサッスオーロ。そんな今季の同クラブに関しては、伊『Gazzetta dello Sport』も「数年後にそのスカッドを見直した際、多くのファンが驚くこととなるかもしれない」との評価を下している。少し陰は薄いかもしれないが、サッカーファンにとって今季のサッスオーロはチェックしておきたい存在と言えるだろう。

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