F・マリノスのCBの序列が大きく変わる? “チアゴ・ロス”を埋めることができる22歳角田涼太朗の存在感

初先発にもかかわらず素晴らしいパフォーマンスを披露した角田涼太朗(右) photo/Getty images

継続してみたい選手だ

頼れるセンターバックであるチアゴ・マルチンスが引き抜かれシーズンがスタートした横浜F・マリノス。代役としてサガン鳥栖からエドゥアルドを獲得するもミスが目立ってしまっており、現状穴埋めとはなっていない。既存戦力では岩田智輝、畠中槙之輔らがいるが、その両名は柏レイソル戦でレッドカードを貰ってしまった。さらに畠中は怪我での離脱と復帰時期が明確ではない。

その中でヴィッセル神戸戦ではベテランの實藤友紀を起用。持ち上がりを奪われてしまいカウンターを受けるミスもあったが、さすがはベテラン。絶体絶命のピンチをカバーするなど、エドゥアルドと共にクリーンシートを達成してくれた。

6日の清水エスパルス戦では再びその實藤の起用になるかと思われたが、22歳の角田涼太朗をケヴィン・マスカット監督は起用してきた。

浦和レッズのジュニアユース、前橋育英高校、筑波大学を経てF・マリノスにやってきた角田。アンダー世代での代表では名を連ねる選手だが、クラブでの壁は高く一昨季、昨季と出番は得られていない。その中で出番となった角田だが、今季の初戦と考えればほぼ満点のパフォーマンスではないだろうか。

守備では広大なスペースを目掛けて蹴りこんでくる清水のスルーパスを何度もカットしており、守護神・高丘陽平が1対1になるような場面を作らせていない。対人守備では読みが鋭く、クリア6回、タックル2回、インターセプト4回と圧倒的な守備スタッツを記録。後半は緊張が解けたのか、より自信をもってプレイするようになっており、自陣深い位置からドリブルで運ぶ場面もあった。これをCBができれば攻撃を押し上げることができ、より前線がいい位置でポジションを取ることができる。気になる点としてはゲーム体力であり、清水戦では85分以降の終盤で強度が落ちており、試合数をこなすことで改善が期待できるか。

今季は昨季の守備の主軸であるチアゴが抜け、後方の広大なスペースを使われる場面が見られたF・マリノス。それでも、若い角田がポジショニングや読みで相手の攻撃をはじき返しており、チアゴの抜けた穴を埋めるのはこの角田なのかも知れない(データは『SofaScore』より)。

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