「最大の強みは明確な弱点がないこと」 “アジアの壁から世界の壁へ”と成長を遂げる冨安健洋の現在地

アーセナルで評価を高める冨安健洋 photo/Getty images

先発復帰も時間の問題だろう

セルティックの旗手怜央やアルミニア・ビーレフェルトの奥川雅也のように今季も日本人が海外で活躍し、評価を高めている。奥川はすでに9ゴールを記録しており、二桁得点もすぐそこだ。彼らの活躍も素晴らしいが今季最もインパクトを与えた日本人プレイヤーといえばアーセナルの冨安健洋だといえる。

ベルギーのシント・トロイデンで海外初挑戦を成功させ、その後ボローニャ、アーセナルと着実にステップアップしている。アーセナルではリーグ戦16試合に出場し、1アシストを記録している。センターバックではなく、右サイドバックで出場機会を得ており、彼がミケル・アルテタ監督のファーストチョイスだ。

イングランドでは常に高評価を得ており、英『The Athletic』は冨安の強みは「明確な弱点がないこと」だと語っている。

これは非常に的を射た表現だといえる。冨安は賢く、それでいてアスリート能力に長けている。インテリジェンスはビルドアップやポジショニングで表れており、アスリート能力は守備対応時に見て取れる。スタッツではタックル成功数30回、空中戦勝利数43回はアーセナル内で最も優れた数字となっている。冨安の守備対応は素晴らしく、元日に行われたマンチェスター・シティ戦では対峙したラヒーム・スターリングを抑え込んだ。彼はイングランドでもトップクラスのドリブラーであり、彼を無効化できる冨安はより称賛されるべきだろう。

適応するのが難しいといわれるプレミアリーグで初年度からハイパフォーマンスを披露している冨安。怪我での離脱が気になるが、ブレントフォード戦ではベンチ入りしており、先発に復帰するのも時間の問題だといえる(データは『SofaScore』より)。

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