昨季はボランチ主体も左サイドで躍動 指揮官の戦術の幅を広げる伊藤敦樹のポリバレント力

前半に左サイドハーフに入った伊藤 photo/Getty Images

ユース時代は攻撃的なポジションも経験

富士フイルム・スーパーカップで浦和レッズは川崎フロンターレと対戦。2-0で勝利して今季の初タイトルを獲得した。今試合で相手のキーとなった右サイドを封じる策として用いられたのが、伊藤敦樹の左サイドハーフ起用だ。

川崎は右ウイングに家長昭博、右サイドバックには山根視来が先発出場しており、彼らは同クラブの攻撃を支えているキーマンといっても過言ではない。家長のキープ力と山根の技術は、川崎のポゼッションスタイルで重要な役割を担っている。

そんな川崎に対してリカルド・ロドリゲス監督は[4-2-2-2]のシステムで対抗する。家長、山根と対峙する左サイドハーフに伊藤を抜擢し、強度を高めた守備で応対。左サイドバックの馬渡和彰との守備で川崎のキーマンを封じ込める。また後半にメンバーを代えて配置変更を行った川崎に対し、伊藤をボランチに変更し、中盤3枚へとシステムを変えることで浦和は対応した。

昨季はほとんどボランチで出場した伊藤だが、浦和レッズユース時代にはトップ下など攻撃的なポジションも経験しており、中盤ならどこでもプレイが可能。大学時代にはセンターバックでも主力として活躍した。ポリバレントな彼がリカルド監督の求める強さを体現しており、戦術に幅を広げる重要な選手となることを今試合で証明したのだ。

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