古橋同様に勢いが止まらない
2日にスコティッシュ・プレミアシップ第22節セルティック対レンジャーズのオールドファーム・ダービーが開催され、3-0でセルティックが快勝を収めている。これで勝ち点57ポイントとなったセルティックが56ポイントのレンジャーズを上回り、リーグ首位に立つことになった。
ライバル関係にある両者だが、この伝統の一戦で輝きを放ったのがMF旗手怜央だ。今冬の移籍市場で加わった旗手はデビュー戦のハイバーニアン戦から4試合連続でのリーグ戦スタメンとなった。
インサイドハーフが定位置となった旗手は5分にエリア外からのミドルシュートを沈め、先制点をマーク。その後も要所で良いプレイを見せ、42分に再びボックス外から狙いすましたコントロールショットを決めている。レンジャーズ側のマークが緩かったこともあったが、あの位置から確実に決めきれる旗手の制球力の良さが分かるゴールとなっている。旗手の活躍はさらに続き、44分には左サイドからクロスを供給し、リエル・アバダの試合を決める3点目のアシストを記録。これで旗手は伝統のオールドファームで2ゴール1アシストの素晴らしい数字を残すことになった。
伝統の一戦で自身の強みをアピールした旗手だが、スコットランドメディアからの評価は上々だ。『footballscotland』では旗手をマンオブザマッチに選出しており、『Daily Record』では「旗手のロケットでレンジャーズを沈めた」と決め手となった正確なミドルシュートを褒めちぎっている。さらにSNS上ではリヴァプールのアンドリュー・ロバートソンやアストン・ヴィラのジョン・マッギンらスコットランドにゆかりのある選手たちが旗手のパフォーマンスを称賛しており、Jリーグでは味わうことのなかった体験をしている。
気が早いかもしれないが、今後期待したいのは5大リーグへのステップアップだろう。今夏の移籍市場ではセルティックからオドソンヌ・エドゥアールとクリストフェル・アイエルがプレミアに移籍し、エドゥアールはクリスタル・パレスでここまで6ゴールと結果を残している。プレミアとスコットランドでレベルの差はあるが、全く通用しないわけではない。
世界的には無名なMFからセルティックのヒーローとなった旗手。移籍後1ヵ月にしては出来すぎな活躍だが、今後も存在感を示し続け自身の価値を高めてもらいたい。