どんどん面白い選手が出てくる
フィル・フォーデンやブカヨ・サカ、エミール・スミス・ロウなど前線にタレントが豊富なイングランド代表。後方もそれなりに豪華だが、今季の出来から考えるとセンターバックの人選が難しくなりそうだ。
直近のワールドカップ・カタール大会に向けたヨーロッパ予選を戦った際にはジョン・ストーンズ、ハリー・マグワイアのEURO2020で活躍したコンビに加え、コナー・コーディとタイロン・ミングスが控えていた。
だが、マグワイアはマンチェスター・ユナイテッドで序列を落としており、EUROで見せたほどの安定感はない。ストーンズはここまで501分のプレイタイムと継続して出場機会を得られているわけではないが、約1ヵ月ぶりの先発となったチェルシー戦では素晴らしいパフォーマンスを披露し、クリーンシートを達成している。今後はストーンズを守備の柱として考えるべきか。
1つの枠を多くのCBから選ぶことになるが、アーセナルのベン・ホワイトの今季の働きは代表に呼ぶ必要のあるクオリティだ。ビルドアップでの貢献度もさることながら、守備面では読みが冴えており、何度もインターセプトを行うホワイトの姿が見られている。
アントニオ・コンテが就任して一皮むけたトッテナムのエリック・ダイアーもホワイト同様にスリーライオンズで見てみたい選手だ。ホワイト同様、組み立て時の能力が優れており、呼ばない手はない。
彼らは何度か代表に呼ばれているが、これまで縁のなかった選手でいえばブライトンのアダム・ウェブスターは興味深い人材だ。直近のチェルシー戦ではセットプレイから同点弾を奪った選手であり、チームに勝ち点1をもたらしている。英『The Sun』では元リヴァプールのジェイミー・ギャラガー氏が「ウェブスターの後方からのビルドアップでは英国のどのセンターバックよりも優れている」と絶賛している。実際に同紙では前述した選手たちのこれまでのスタッツを掲載しており、1試合でのFWへのパス数が最も多いのはウェブスターとなっている。しかも、2位ストーンズの23回を大きく上回る35回となっており、貢献度の大きさが分かる。
ここにきて伏兵ウェブスターが登場したイングランド代表でのポジション争い。CBはチームを最後尾から支える重要なポジションであり、ガレス・サウスゲイト監督は誰を選ぶのだろうか。