構想外の危機から“華麗なる復活” ローマの右サイドを支配するハードワーカー

今季のローマで重要な戦力となっているカルスドルプ photo/Getty Images

モウリーニョのチームに欠かせぬオランダ人

以前まではどこか粗削りな印象も否めず、一時は構想外に近い形でのレンタル移籍も経験した。しかし、そんな経験も糧にして、今季ジョゼ・モウリーニョ監督の率いるASローマで重要な戦力となっているのがDFリック・カルスドルプ(26)だ。

2017年夏にフェイエノールトから加入するも、そこからしばらくはイタリアで少し厳しい時間を過ごしていたカルスドルプ。加入初年度の17-18シーズンは膝の十字靱帯を断裂して出場1試合に終わると、続く18-19シーズンも出場14試合となかなか試合に絡めない時期を経験。若くしてオランダ代表にも名を連ねていた選手とあって期待は大きかったが、この時点での彼は“失敗補強”の烙印を押されることとなっていた。

そういった状況もあり、翌19-20シーズンのカルスドルプは半ば構想外の雰囲気を漂わせながら古巣のフェイエノールトへとレンタル移籍することに。しかし、これが転機となり、彼は同シーズン公式戦25試合の出場で2ゴール5アシストの成績をマーク。この活躍が評価されて20-21シーズンにローマへ復帰を果たすと、公式戦45試合に出場してガッチリと右サイドバックの定位置を獲得した。
そして、モウリーニョ監督の就任した今季もカルスドルプはその評価を上昇させている。復帰2シーズン目となった今季はここまで公式戦24試合に出場して、早くも5アシストを記録中。豊富な運動量を武器にローマの右サイドを支配する存在となった。ここ最近はかねてより課題とされていたクロスの精度にも改善の兆しが見えており、それに加えてチームメイトに積極的に声を掛けてリーダーシップを取るシーンも増えた。レンタル前はどこか物憂げにプレイしていた同選手だが、今ではすっかりローマの大黒柱となりつつある。

右サイドバックやウイングバックを主戦場としながら、今季リーグ戦15試合以上に出場した選手のなかでチーム6位となる評価点(データサイト『WhoScored.com』算出)「6.74」を記録していることからもカルスドルプの貢献度の高さは見て取れるはずだ。構想外の危機から華麗なる復活を遂げ、今季のローマで非常に重要な戦力となっているオランダ人SB。はたして、カルスドルプはここからどれほどスケールの大きな選手となっていくのだろうか。今後のさらなる成長は楽しみだ。

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