アタランタでも攻撃陣の中核に? ステップアップ近づくセリエAの超絶ドリブラー

アタランタ行きが濃厚となっているボガ photo/Getty Images

サッスオーロで輝く24歳

近年、セリエAで急速にその存在感を強めた選手のひとりがサッスオーロに所属するコートジボワール代表FWジェレミー・ボガ(24)だ。2018年夏にチェルシーから加入した男は、瞬く間にイタリアで名を揚げることに成功。今ではリーグを代表するドリブラーのひとりとして、周囲に認識されるようになっている。

そんなボガは、今冬ついに上位クラブへと活躍の場を移すこととなりそうだ。これまでも移籍の噂はあったものの、なかなかステップアップは実現していなかった同選手。だが、ここにきて同じセリエAのアタランタが彼に急接近しているとのこと。伊『calciomercato』によると、同クラブはすでにボガ本人との個人合意には至ったようで、あとはサッスオーロとの交渉を残すのみになっているという。いよいよステップアップの時が迫るボガ。移籍が成立するとなれば、チャンピオンズリーグにも出場しているクラブで彼がどれだけやれるかは楽しみだ。

しかし、今のアタランタにボガが輝ける場所はあるのだろうか。なにしろ、主にアタランタが採用しているシステムは[3-4-2-1]。この形では彼の最も得意とするサイドアタッカーのポジションがない。起用されるとなれば2シャドーの位置になるだろうが、はたしてここでボガはその特性を発揮できるのか。
おそらく、最も得意としていたカットインの機会は減ってしまうかもしれない。しかし、それ以外の特長に目を向ければ、ボガには大活躍のチャンスがあると言っていい。彼の細かなタッチを用いたドリブルや身体でボールを隠しながら前進する技術、守備の切り替えの速さ、ミドルシュートの威力といったスキルは、すべて“ガスペリーニ流”のシャドーストライカーに要求される。昨季までチームに在籍していたアレハンドロ・ゴメスもこれらのスキルには優れ、チームの攻撃を支配していた。ところが、思わぬ形で彼が退団したことにより、アタランタはボガに目をつけたのだろう。うまくチームにフィットすることさえできれば、この超絶ドリブラーはアタランタで新たな攻撃陣の核となることができるはずだ。

まだサッスオーロ残留の可能性も残されているが、アタランタ移籍は間近に迫っているボガ。はたして、今季後半戦に彼はどのクラブでプレイすることとなるのだろうか。移籍が成立した場合には、新たなスタイルのボガを見ることができるかもしれない。

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