2018年から続いたオーレ・グンナー・スールシャール体制に幕を閉じたマンチェスター・ユナイテッド。今季は夏の移籍市場で大型補強を行ったものの、勢いは昨季を下回ってしまい、12節終了時で8位と中位に沈んでしまった。マンUは大敗したワトフォード戦後にスールシャール監督の解任を発表しており、ひとまず暫定監督にマイケル・キャリックを据えるようだ。
新しくスタートすることになった赤い悪魔だが、まず解決しなければならない問題はFWクリスティアーノ・ロナウドの起用法だろう。
今夏の移籍市場でユヴェントスから復帰したC・ロナウド。毎シーズン継続して得点を量産する決定力は素晴らしく、今季も既にプレミアで4点、CLで5点と異次元の数字を記録している。
起用法だが、まずは最前線に配置するかどうかだ。彼がピッチにいることで得点は増加するが、ポルトガル代表FWが最前線にいることでプレスを掛けられていない。これは問題であり、今季の守備崩壊も前線からのプレス強度のなさが一つの要因だろう。スールシャール前監督ではC・ロナウドに守備のタスクを課すことができなかったが、キャリック新監督はどうなのだろうか。
次にC・ロナウドを交代させられる判断ができるかも気になるところだ。復帰後、ニューカッスル戦でプレミア再デビューとなったポルトガル代表FWだが、快勝したトッテナム戦以外ではフルタイム出場を続けている。36歳になった今でも怪我なくコンディションを調整できているのは素晴らしことだが、守備での貢献や走力を考えると、終盤では走れる選手を投入したほうがチームとしても助かる。C・ロナウドの得点力を求めるのであれば、後半からの出場も選択肢に入れるべきだ。
圧倒的な決定力を誇るも、それ以外の部分で批判の対象となってしまうロナウド。それでも監督の起用法次第でその批判をかき消すことは十分に可能であり、キャリック新監督に手腕に期待だ。