選手の適性を見極める天才 ペップに見いだされたマンCの主力たち

マンCでは複数の選手がポジションを変更し飛躍している photo/Getty Images

強さの秘訣か

16-17シーズンにジョゼップ・グアルディオラを招聘したマンチェスター・シティ。就任当初は何かと上手く行かず、初年度は無冠に。それでも、順調にチームの強化に成功し、リーグタイトルを3度取るなど、イングランドを代表するクラブへと成長している。

ボールを保持する攻撃的なサッカーを展開するペップ。大一番で普段は使わない3バックを採用するなど、考えすぎてしまうことはあるが、ワールドクラスの名将であることは間違いないだろう。特に選手の個性を見極め、適正なポジジョンへのコンバートする能力は長けている。

最初に手を施したのはフェルナンジーニョだ。今でこそアンカーを務めている彼だが、以前までは広大なピッチを走り回るボックス・トゥ・ボックス的な選手であった。が、現在ではアンカーにコンバートされ、配球力、守備力、狡猾さと必要なものをすべてそろえる完璧なマンCのアンカーへ成長している。

次はオレクサンドル・ジンチェンコか。ロシアのウファから加入した際は中盤の攻撃的な選手であったが、慢性的な人材不足に悩まされていた左サイドバックへポジジョンを変更。当時はファビアン・デルフの控えであったが、そのデルフが怪我で離脱するとジンチェンコがスタメンに抜擢され見事今の地位に上り詰めている。元中盤ということもあって、ゲームを組み立てられるジンチェンコはマンCの左サイドバックにマッチした。更にパス精度の高さからミスが少なく、凡ミスの多いデルフからポジションを奪った一つの要因と言える。

このようにチームで欠かせない選手をコンバートで生み出したペップ。現在はフェラン・トーレスを9番に、ガブリエウ・ジェズスを右ウイングにポジションを変更し、徐々に成果が出始めている。特にトーレスに関しては今夏獲得できなかったストライカーの代わりであり、フェルナンジーニョ、ジンチェンコのような存在感のある選手へ成長できることに期待だ。

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