まさかのEURO “初戦初勝利”だった 今回のスリーライオンズはいつもと違う

初戦でクロアチアを撃破したイングランド photo/Getty Images

渋い内容でも勝ったのは大きい

快心の勝利ではなかったかもしれない。それでも、EURO2020優勝候補の一角に挙げられるイングランド代表がグループステージ初戦でクロアチア代表を1-0で破った意味は大きい。

というのも、実はイングランド代表は今まで1度もEUROのグループステージ初戦に勝利したことがなかったのだ。強豪と呼ばれるチームにしては珍しい記録だが、イングランドはグループの立ち上がりで躓く機会が多かった。

前回大会はロシア相手に先制したものの、後半アディショナルタイムに同点弾を許してドロー発進。2012年大会も初戦はフランスと1-1のドローだった。

2004年大会はフランスに1-2で敗れ、2000年大会はポルトガルに2-3で敗北。ベスト4に入った1996年大会も、グループ初戦はスイス相手に1-1の引き分けだった。

いつも曇り空のようなスタートだったが、今大会は渋い内容ながら例年と違うことを証明してみせた。クロアチアはグループ最大の敵であり、そこに勝利できたのは大きい。

英『sky Sport』によれば、代表監督ガレス・サウスゲイトも良い戦いだったと満足げだ。

「最初から最後まで良いパフォーマンスだったと思う。相手の中盤にプレッシャーをかけ続けることがカギだった。今日はスタメンに経験豊富な選手を多く並べたかったんだ。我々は若いチームだが、このような時こそ経験は重要だ」

まだ若い選手だが、先制点を奪ったのは現代表の中で最も経験豊富なプレイヤーの1人であるFWラヒーム・スターリングだった。過去のワールドカップやEUROの戦いを知るスターリングの一撃から白星発進を切ることになり、次の試合からはチーム全体がリラックスして臨めることだろう。

初戦を飾った今回のイングランドは一味違う。目指すは頂点だ。

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