浮沈のカギを握る“技巧派レフティー” スパーズの24歳は最終盤で輝けるか

シーズン最終盤における活躍が期待されるロ・チェルソ photo/Getty Images

アルゼンチン産のテクニシャン

2020-21シーズン、一時は首位に立つ時期もあったが、第30節終了時点では6位に甘んじることとなっているトッテナム。ジョゼ・モウリーニョ監督の下で「今季こそはリーグタイトル獲得だ」と夢見ていたファンも多かったかもしれないが、その勢いを長期間持続することはできなかった。

しかし、まだ今季の戦いはあと8試合も残されている。悲願のプレミア優勝を達成することは不可能となってしまったが、4位ウェストハムとは3ポイント差。どうにか来季チャンピオンズリーグ出場権は確保したいところだ。

そんな、残り試合でトップ4圏内確保を目指すトッテナムにおいて、重要な役割を担ってくる選手は誰か。FWハリー・ケインやFWソン・フンミンといった選手はもちろんのことだが、注目したいのはMFジオバニ・ロ・チェルソ(24)だ。
モウリーニョ監督の就任当初こそなかなか出場機会に恵まれなかったが、時間の経過とともに徐々にチーム内での序列を高めている印象が強い同選手。今季は怪我で離脱を強いられた時期もあったが、試合に出れば類稀なるパスセンスと守備の局面における貢献度は高い。彼が攻撃のスイッチを入れる役割を完璧にこなすことさえできれば、トッテナムの成績は徐々に上向いてくるかもしれない。

「ロ・チェルソはもうすでにスパーズで高いクオリティを見せつけている。モウリーニョが来たばかりのときはあまりプレイすることができていなかったけれど、彼は試合に出ればチームのエンジンとして機能していた。ピッチに立てば、ロ・チェルソは誰よりも走り、誰よりもボールを要求するんだ。ある試合中、ベンチで(エリック・)ダイアーと彼について話したことは今でも覚えている。ダイアーも『どうして彼はレアルやバルサでプレイしていないんだ? 信じられないな!』って言ってたよ」(英『90MiN』より)

トッテナムのチームメイトであるDFファン・フォイスも、ロ・チェルソの実力についてはこのように語っている。ポテンシャルは高いだけに、スパーズの前線と最終ラインを繋ぐリンクマンとなりたいアルゼンチン産のテクニカルレフティー。そのためにはMFタンギー・エンドンベレとどこまで共存できるかもひとつのポイントとなってくるはずだが、ロ・チェルソはそういった課題をどうクリアしにかかるのか。スパーズの中盤に変化をもたらす存在として、彼には大きな期待がかかる。

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