ヴィッセルの“秘密兵器”にブレイクの予感 リズムを生み出すMF中坂勇哉

プロ6年目を迎え、ブレイクを予感させる中坂 photo/Getty Images

札幌戦の大逆転を引き寄せる

20日に明治安田生命J1リーグ第6節が行われ、北海道コンサドーレ札幌とヴィッセル神戸が激突した。ホームの札幌に3点のリードを許したアウェイの神戸だったが、その後4点を奪い返して逆転に成功。4-3の勝利を収め、リーグ戦で今季3つ目の白星を手にしている。この試合では、後半からピッチに立った神戸の“秘密兵器”が逆転のカギとなったに違いない。

神戸の下部組織で育ち、2016年にトップチーム昇格を果たした現在23歳のMF中坂勇哉。2016年シーズンと2017年年シーズンに二桁出場は果たしているものの、決してここまで思うような出場機会を得られていない。これまで2度の期限付き移籍を経験し、京都サンガF.C.から復帰を果たした昨季もリーグ戦では2試合の出場にとどまっていた。しかし、プロ6年目を迎えた今季は非常に調子が良さそうだ。先日行われたYBCルヴァンカップの大分トリニータ戦では貴重な逆転ゴールをゲットし、今季リーグ戦初出場となった今回の札幌戦でも違いを見せつけている。

札幌戦では、ボールを相手の間で受けたり、サイドに広がって受けたり、下りてきて受けたり……。ポジショニングが素晴らしく、横の動きと縦の動きをうまく使って様々なスペースに顔を出し、中坂は苦戦を強いられた前半にはなかったリズムを作り出す。また、周囲の状況もよく見えており、左サイドに人が密集している際に人の少ない逆サイドへうまく展開させるパスなども素晴らしかった。実際に、この動きから何度かチャンスの起点となっていた。

また、中坂の動きが結果にも繋がっている。53分には中央から左サイドに流れてボールを受け、折り返しからMF山口蛍の1点目のゴールをアシスト。2点目のゴールも相手のパスコースを限定して、FW古橋亨梧とのボールチェイスで相手のミスを誘発したことから生まれた。4点目の逆転ゴールにもしっかり絡んでいる。2ゴールの活躍で大逆転勝利に貢献した山口や古橋ばかりに目が行きがちだが、この試合の陰の立役者は間違いなく、後半から途中出場を果たしてチームに“ヴィッセルらしさ”を取り戻させた中坂だろう。

札幌戦で素晴らしい動きを披露し、今季のブレイクを予感させた中坂。チームの指揮官を務める三浦淳寛監督も試合後の会見で「スタートから今シーズン、中坂勇哉はめちゃめちゃ調子が良かったんです。どこかのタイミングで使いたいということを考えていました」と明かしており、起用のタイミングを見計らっていたようだ。また、札幌戦のパフォーマンスを「今日の出来は、本当に彼が入って流れを確実に変えましたし、DFの方も守備で収めるところや展開も含めてすごく良かったと思います」と絶賛した。神戸の“秘密兵器”中坂の今後の更なる成長と活躍に目が離せない。

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