ドイツでのブレイクを目指すイングランドの若手サイドバック
最近はドルトムントで活躍するFWジェイドン・サンチョやMFジュード・ベリンガムのように、若いイングランド人選手が活躍の場を求めてドイツ・ブンデスリーガへ渡るケースが増えている。プレミアリーグの強豪クラブより、ブンデスリーガのクラブの方が若手の起用に積極的と考えられているからだ。
ブンデスリーガのクラブにとっても才能あるイングランドの若手は大きな補強となるため、今後もこの流れは続いていくかもしれない。例えば2018年にノッティンガム・フォレストのユースチームからライプツィヒのユースチームへ移籍した18歳のDFマシュー・ボンズウェルだ。
あまり有名な選手ではないが、攻撃的な左サイドバックのボンズウェルには以前マンチェスター・ユナイテッドが興味を示していた。ボンズウェルはU-17イングランド代表にて現マンUのDFテデン・メンギや、現バレンシアのMFユヌス・ムサ(A代表ではアメリカを選択)とプレイした経験も持っており、イングランド国内ではそれなりに知られた存在だった。
その身体能力は極めて高く、英『90min』によれば2017年には国内の陸上大会で三段跳びの銀メダルに輝いたことまであるという。200m走でも驚異的なスピードを見せていたようで、現代のサイドバックに求められる爆発的なスピードを備えた逸材との評価だ。
マンU行きを断ってライプツィヒへ向かったのは、やはりサンチョの例があるからだろう。今は同世代のベリンガムもドルトムントでチャンスを得ており、イングランドのトップクラブで出番を待つよりはドイツへ行ってしまった方がブレイクのタイミングが早くなると考える若手が増えてきている。
現在はライプツィヒからオランダのFCドルトレヒトにレンタル移籍しており、順調に育てば10代のうちにライプツィヒでプレイするというシナリオも可能かもしれない。イングランドからドイツへ向かうケースの新たなブレイク候補であるボンズウェルの名前も覚えておいて損はないか。