チームの危機は全員で救う ファビーニョ“CB起用”成功の裏にあった仲間の助け

今季はCBとしての出場が増えているファビーニョ photo/Getty Images

最終ラインで奮闘するMF

チームの緊急事態を救うべく、2020-21シーズンのリヴァプールでひときわ奮闘している選手がいる。MFファビーニョだ。

守備的MFを本職としながらも、最終ラインに負傷者が続出した影響を受けて2020-21シーズンはセンターバックでの出場が増えているファビーニョ。同選手は屈強なフィジカルを活かした対人守備で、ここまでその役割をほぼ完璧に果たしている。彼はここまでCBとして出場した公式戦5試合のうち、実に4試合でチームのクリーンシート達成に貢献。「今後もファビーニョはCBに固定していいのではないか」。先日3-0で勝利したレスター・シティ戦後に英『Daily Mirror』はこう主張したが、その意見にも納得できるほどにファビーニョのCBは安定していると言っていいだろう。

そんなファビーニョだが、彼はCBとしてプレイする際に大切にしていることがあるのだという。それは最終ラインでユニットを組む選手たちとのコミュニケーション。本職ではないポジションでプレイするにあたり、試合中は周囲から飛んでくるアドバイスへ常に耳を傾けながらプレイしていると、クラブ公式サイトのインタビューに対してファビーニョは次のように語る。
「CBでプレイするときは、ジョエル(・マティプ)やロボ(アンドリュー・ロバートソン)といった周囲の選手と密にコミュニケーションを取るようにしているよ。完全にこのポジションでプレイするのに慣れたわけではないから、彼らのアドバイスは僕を大いに助けてくれるんだ。特にレスター戦では(ジェイミー・)バーディとマッチアップすることがわかっていたから、余計に彼らとのコミュニケーションは重要だったね。CBはMFとしてプレイするときよりも集中力が必要だ。一秒たりとも気が抜けないからね。でも、ここまで良い調子でクリーンシートを達成できているから、概ね自分のパフォーマンスには満足しているよ」

CBはチームの守備陣における最後の砦。MFとしては称賛されるような積極的な守備も、CBでは致命傷になる可能性が低くない。そういったポジションによって変わる守備のやり方を、ファビーニョは普段からDFとしてプレイしている選手たちから学んでいるようだ。

ファビーニョ活躍の裏にあった仲間たちの助け。負傷者の代役として奮闘するブラジル人MFだけにスポットライトが当たることも多いが、リヴァプールはチーム全員でこの危機を乗り越えようとしている。

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