攻守両面で輝く“パーフェクトSB”へ マンCの右サイドを支配する30歳の躍動

マンCのウォーカー photo/Getty Images

台頭する若手に負けてはいられない

昨今、イングランド・プレミアリーグには数多く活きのいい右サイドバックが出現している。リヴァプール のトレント・アレクサンダー・アーノルド(22)を筆頭に、マンチェスター・ユナイテッドのアーロン・ワン・ビサカ(22)、チェルシーのリース・ジェイムズ(20)、加えて今季はブライントンに加入したタリク・ランプティ(20)の活躍も目立つ。

しかし、そんな風潮の中で若手に負けていられないと奮闘する30歳も見逃せない。マンチェスター・シティに所属するカイル・ウォーカーだ。

ここ最近はA・アーノルドらの出現によって、少しばかり影が薄くなっていたと言っていいウォーカー。だが、2020-21シーズンの彼は攻守両面において出色のパフォーマンスを披露し続けている。守備に関してはベンフィカから獲得したDFルベン・ディアスが話題に上がることも多いが、右サイドで驚異的な対人守備を披露する彼の貢献度は間違いなく高い。攻撃面でもクロスの精度に改善の余地こそあれど、現地時間31日に行われたリーグ戦第7節のシェフィールド・ユナイテッド戦では値千金のスーパーミドルを突き刺した。もはやマンCにおいて替えのきかない選手となっており、その存在感は絶大だ。
そんなウォーカーを絶賛するのは元イングランド代表DFリオ・ファーディナンド氏。同氏はそのプレイだけでなく、今季の彼は優れたリーダーシップも発揮し始めたと主張。そういったメンタル面も含めた総合力は、他の選手の比ではないと次のように語っている。英『Manchester Evening News』が伝えた。

「ウォーカーは今までもリーグ屈指のDFだったが、今季はさらによくなっているね。決断力のある攻撃参加は見事。ゲームをコントロールする力も備えている。常にトップギアというわけではないが、冷静に、一定したテンポで試合をこなすことができている。守備面も非常に安定していると思うよ。ピッチ上でこなすべきタスクを、今のウォーカーは全て正しく行っている。特にフィジカルは驚異的で、右サイドを制圧していると言っていい。本当によく機能しているし、成熟度は他の選手の比じゃないね。チームリーダーとしての自覚も芽生えてきたようで、今度コンパニやダビド・シルバに続く存在となるのは彼かもしれない。間違いなく候補の一人だよ」

ベテランと呼ばれる領域に足を踏み入れつつも、なお成長を続けているウォーカー。サッカー界ではどうしても若手にスポットライトが当たる機会が多いものの、こうした年長者たちがまた伸びる姿を見られるのも楽しみの一つだ。30歳を迎えていよいよ“パーフェクトSB”として完成の予感がするイングランド代表DF。その活躍からは今後も目が離せない。

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