プリシッチ覚醒に一役買った意外な男 “南野の恩師”が送った指揮官への助言

今季からチェルシーで10番を背負うこととなったプリシッチ photo/Getty Images

昨季開幕前の会話を明かす

今ではすっかりチェルシーの顔となったヤングスターも、加入当初はフランク・ランパード監督からその能力に関して疑いの目を向けられていたようだ。今季からブルーズの背番号10を受け継いだアメリカ代表FWクリスティアン・プリシッチと指揮官のとあるエピソードを、少し意外な人物が明かしている。

2019年夏にドルトムントからチェルシーへと合流を果たしたプリシッチ。同じ時期にベルギー代表FWエデン・アザールがレアル・マドリードへ移籍したこともあり、彼に対してはポジションやプレイスタイルの関係からも“NEXTアザール”との期待が大きかった。

とはいえ、まさか本当にその呼び名に値するパフォーマンスを披露するとは……。昨季のプリシッチはスタートこそ少し出遅れたものの、時間を減るにつれてチームへフィット。最終的には公式戦34試合に出場し、11ゴール10アシストという見事な成績を収めてみせた。今季はアザールが背負ったNo.10も継承し、名実ともに“チェルシー”の顔としての地位を確立している。

ザルツブルクのマーシュ監督 photo/Getty Images

しかし、ランパード監督はプリシッチがチームに合流した当初、その能力をいまいち信用しきれていなかったか。2019年の夏にプレシーズンマッチでチェルシーと対戦したザルツブルクのジェシー・マーシュ監督は、当時この指揮官と交わした会話内容を『Extratime Radio』へ次のように語っている。

「1年前のプレシーズンでランパードと話をした際、彼はプリシッチがどれだけやれるか心配していたよ。欧州において、アメリカ人選手はやる気と走力には優れているものの、技術的には今一つ足りないという印象が強い。戦術的な理解度もそこまで高くないというのが一般論だ。ランパードが心配していたのも無理はないね。しかし、私はそこで彼に『プリシッチはドルトムントでプレイしていたんだ。戦術理解度もテクニックも、彼ならば問題ないはずだ』と助言したんだ。その甲斐もあって、ランパードはプリシッチを信頼するようになったんだと思うよ」

欧州におけるアメリカ人選手の評価は、どうやら日本人選手に近しいものがあったようだ。しかし、プリシッチはそんな既成概念の枠組みに収まらない選手だとランパード監督へアドバイスを送ったというマーシュ氏。“NEXTアザール”の活躍には、どうやらこの人物も一枚噛んでいたようだ。さすがは優秀な若手を数多く抱えるザルツブルクの指揮官と言ったところか。南野拓実、アーリング・ハーランド、ファン・ヒチャンの強力3トップを結成し、機能させただけのことはある。プリシッチの覚醒に一役買った意外な人物。自身の迷いを取り払う言葉をくれたマーシュ氏に、ランパード監督は足を向けて寝られないかもしれない。

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