今季途中までアーセナルのGKといえばベルント・レノのイメージが強かったものの、彼の負傷以降にはそれまで2番手を務めていたエミリアーノ・マルティネスの奮闘が光った。当初は経験不足も懸念されたが、この27歳はそんな心配をよそに好セーブを連発。見事ガナーズのゴールマウスを守り切ってみせた。
アーセナルにここまでハイレベルな守護神がもう1人いたのか。おそらく、サッカーファンの多くがマルティネスの活躍には驚かされたことだろう。しかし、ガナーズには彼の他にもファンから期待を寄せられるGKがいる。17歳のカール・ハインだ。
次世代の正守護神としてその将来を嘱望されているハイン。同選手は2018年夏に母国エストニアのノンメ・ユナイテッドからやってきた選手で、U-23カテゴリでは飛び級ながらほぼ全ての試合でゴールマウスを任されている。そんな未来の守護神候補が、アーセナルで過ごす時間について語っている。クラブ公式インタビューに登場したハインは、レノやマルティネスといった先輩GKたちとトレーニングに励んだ際の感動を次のように話す。
「アーセナルで初めてベルントのようなGKと一緒にトレーニングできた時は、なんとも言えない感覚になったね。決して忘れることはできない体験だったよ。トレーニングのレベルにも驚かされた。凄いシュートを放ってくるのは、何もストライカーだけじゃないということを思い知らされたね。文字通り、全ての選手がきれいにコーナーを突いてくるんだ。セーブするのは簡単じゃないけれど、それを止めた時は最高の気分になるね。今はエミとベルントに多くを学んでいるよ。彼らの反応やプロ意識、メンタリティと言った部分はとても参考になる。プレイを間近で見られるのは本当に最高だね」
ハイレベルな選手に囲まれて成長できるアーセナルでの環境にハインはかなり満足しているようだ。しかし、2年前に気持ちが少し変わっていれば、彼はこの最高の環境でトレーニングに励むことはなかったか。ハインはノンメから移籍を決断する際、プレミアの別クラブからも誘いが来ていたことも明かしている。
「アーセナルと同じ時期に、ユナイテッドからもオファーを受けていたんだ。どちらも印象的な歴史を持つビッグクラブだったから難しい決断となったけれど、僕はアーセナルの方が好きだったからここに来ることにしたのさ。フィーリングだね。最初にクラブを訪れた際には、トレーニング施設や周囲の人々の歓迎ムードに感動したよ。印象的だったね。その時にも、ここが僕が成長する場所として正しいに違いないと確信したよ」
なんと、当時のハインにはマンUも目をつけていたのだという。少しタイミングが違えばライバルクラブに取られていたかもしれない逸材GK。アーセナルは間一髪で確保するとに成功していたようだ。
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