若手育成に傾倒しすぎでは なぜか評価されないシャルケの“実力派守護神”

以前は正守護神としての地位を確立していたフェアマンだが…… photo/Getty Images

実力者なのに今季はレンタルでノルウェーへ

GKの育成に関しては世界でもトップクラス。シャルケにそんなイメージを抱いている人も多いのではないだろうか。かつてイェンス・レーマンやマヌエル・ノイアーを輩出し、現在のチームにも来季バイエルン・ミュンヘンへとステップアップを果たすアレクサンダー・ニューベルや期待のマルクス・シューベルトがいる同クラブ。その育成実績がたしかなのは間違いない。

しかし、そのブランドを維持するために、シャルケは実力者をないがしろにしているのではないか。そう主張するのはかつて同クラブでGKコーチを務めたホルガー・ゲールケ氏だ。

同氏はニューベルの台頭を受けて、今季ノリッジやノルウェー1部のSKブランへレンタルに出されているラルフ・フェアマンの扱いに憤っている様子。今季シャルケに守護神問題が噴出した原因はクラブの方針にあると、次のように思いの丈を語っている。独『Revier Sport』が伝えた。
「私は自分のお気に入りのクラブに関して滅多に口を出すことはないが、今季のシャルケで噴出したGK問題に関しては彼らが自分で招いたことだと思っているよ。なぜラルフ・フェアマンは犠牲にならなければならなかったんだい? ニューベルを育てようとするにも、なぜこんなにもすぐに彼を売った? どうして35歳の選手(ミヒャエル・ランガー)が彼を差し置いて第3GKの座に就いている? 疑問はたくさんあるよ」

若手育成に傾倒しすぎた結果、シャルケは今季のブンデスリーガで「58」もの失点を喫したのだとゲールケ氏は主張している。正守護神を務めたニューベルは26試合の出場で40失点、2番手のシューベルトは9試合で18失点を喫しただけに、その怒りは収らないようだ。フェアマンという実力者の安定感を自ら手放したシャルケ。今季の結果を見る限り、その選択はミスだったと言えるか。

若手にチャンスを与えるのも指揮官の役目ではある。しかし、まず優先すべきはチームの勝利だ。デイビッド・ワグナー監督にとっても難しい選択ではあっただろうが、少なくともシャルケはフェアマンをチームに残しておくべきだったのかもしれない。

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