ユヴェントスは次の移籍市場で“中盤の支配者”を手放す代わりに、新たなレジスタ候補を手に入れる。今、現地ではそんな絶対王者の補強プランが話題を呼んでいる。MFミラレム・ピャニッチとバルセロナMFアルトゥール・メロをトレードするというものだ。
現地メディアによると、すでに両クラブ間ではこのトーレ度に関する基本合意がなされており、あと選手本人の了承を得るだけの段階まで来ているとのこと。ピャニッチの移籍金が下落する前のタイミングで同選手を売却したかったユヴェントスと、今期決算における赤字回避のためにアルトゥールを一刻も早く現金化したかったバルセロナの思惑が一致した格好だ。ピャニッチの代役として、アルトゥールほどの選手を安値で確保できるのであればユヴェントスとしては嬉しい取引と言えるだろう。
しかし、このトレードは本当にユヴェントスにとって有益か。そう疑問を抱いているのは伊『calciomercato』だ。たしかに財政面的な観点からするとこれは鮮やか。来季ピャニッチを安値で売却するよりも、このタイミングで代役をも確保してしまおうという考えは理解できる。しかし、問題はアルトゥールが本当にピャニッチの穴を埋めることができるかだ。
「この取引はその価値に見合うものだ。しかし、ユヴェントスがアルトゥールをピャニッチの後釜とすることはできないだろう。彼はセンターMFであり、3人で形成される中盤のインテリオールとして優れた能力を発揮する。ベストなポジションを考えるとすればクリスティアーノ・ロナウドをサポートする左インサイドハーフだ。そこがどこよりも彼が快適にプレイできるポジションだろう。レジスタの役割で活躍できるとは考えづらい」
同メディアはインサイドハーフとしてアルトゥールが優秀であることを認めつつも、ピャニッチの穴を埋めることができる存在ではないと断言。アンカーは別に探すべきとの見解を示している。
ピャニッチの売却自体に異論の声はあまり出ていない印象だが、その後釜問題が盛んに取り沙汰されているユヴェントス。はたして、来季イタリアの絶対王者は誰をアンカーに据えるのか。マウリツィオ・サッリ監督のサッカーにおいてこのポジションは最重要と言えるだけに、一刻でも早く代役候補を見つけ出したいところだ。
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