本命のオファーがあと1日早く届いていれば……。当時の彼は間違いなくそう思ったことだろう。かつてバイエル・ミュンヘンやシャルケでプレイした“天才MF"がキャリア最大の後悔を明かしている。
その“天才MF"とは、過去にDF内田篤人やMF細貝萌、FW原口元気といった日本人選手とも共闘したアレクサンダー・バウムヨハンだ。シャルケ下部組織出身である同選手はトップチームに昇格後、2007年にボルシアMGへと移籍。同クラブでブレイクを果たすと、その才能が認められドイツ国内の強豪であるバイエルンへと引き抜かれた。移籍当初は逸材との評価を得ていたが、同クラブでの出場は最終的に僅か3試合。その後は古巣シャルケに買い戻されたのちに国内外様々なクラブを渡り歩くこととなり、33歳となった現在はオーストラリア・AリーグのシドニーFCでプレイを続けている。
そんなバウムヨハンのキャリアにおける最大の後悔。それはユース時代にシャルケと契約を交わしたことだという。何もシャルケが嫌いだったからというわけではないのだが、幼少期からドルトムントのファンであった彼はある悲しい経験をすることになったようだ。バウムヨハンは独『Sporx』のインタビューにて、過去のエピソードを次のように語っている。
「僕はドルトムントの大ファンだった。自分の部屋は黄色と黒で溢れかえっていたほどさ。そんな中で下部組織時代にドルトムントからオファーが来たことがあったんだ。だけど、その知らせが届いたのはシャルケから同様のオファーを貰った1日後だったんだよ。シャルケの話をキャンセルしようにも、僕はすでに返事をしてサインを交わしてしまっていた。あの時のことは今でもめちゃくちゃ後悔しているよ」
自身が本命とするドルトムントからのオファーが届いた頃には、すでに宿敵でプレイすることを決めてしまっていたというバウムヨハン。当時はまだ13歳だっただけに周囲の大人の判断もあっただろうが、これはかなり後悔しているようだ。
この選択が後のキャリア形成に影響したかはわからないが、少なくとも当時ドルトムントを選ぶことができていたのならバウムヨハンは今回のような後悔をせずに済んだか。移籍というのは巡り合わせだが、よりにもよって選択したのが地元のライバルクラブとはなんとも悲しい話だ。
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