近年セリエAで急速に力をつけてきた伏兵といえば、誰もがアタランタの名を挙げることだろう。2016年9月から指揮を執るジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督の下、彼らは破壊力満点の攻撃陣を武器にイタリアで快進撃を披露している。今季ここまでリーグ戦で積み上げた得点はリーグトップの「70」。同ランキングで2位につけるラツィオには10ゴールもの差をつけており、もはや手がつけられない状態だ。
そんなアタランタ攻撃陣の中でも、特に注意すべき人物は誰か。候補をあげるのであればMFヨシップ・イリチッチ、MFマリオ・パシャリッチ、FWドゥバン・サパタ、FWルイス・ムリエルあたりになるだろう。しかし、背番号10を背負いチームにチャンスをもたらしている主将の存在も忘れてはいけない。FWアレハンドロ・ゴメスのことだ。
身長167cmと小柄ながら、優れたテクニックでセカンドトップやウイングの位置からチャンスを提供するA・ゴメス。プレイ範囲も実に広大で、どこからでも攻撃の起点となれる彼はチームに欠かせない存在だ。“オールコート・マンツーマン”と呼ばれるプレイエリアの広い戦術を採用するアタランタにとって、これほどうってつけの選手はいないだろう。ガスペリーニ監督の標榜するサッカーを展開する上で必要不可欠な選手だ。
そんなA・ゴメスの圧倒的なチャンスメイク能力が見て取れる数字が明らかとなった。データサイト『Opta』によると、同選手は今季も含めた過去4シーズン、欧州5大リーグにおいて唯一いずれのシーズンでも10アシスト以上を記録している選手なのだという。サッカー界には1シーズン爆発してその後は鳴かず飛ばずというチャンスメイカーも多い中、このベテランFWは継続してチームに高品質なチャンスを提供しているのだ。アタランタの爆発的な攻撃力は、彼あってのものと言っても過言ではないだろう。
アタランタで輝き続けるハイレベルなチャンスメイカー。はたして、A・ゴメスはセリエAであと何シーズン10アシスト以上を記録し続けるのだろうか。今年2月で32歳を迎えたベテランFWだが、まだまだチームはこの男を中心に回っている。
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