リヴァプールに所属するイングランド代表DFトレント・アレクサンダー・アーノルドの特徴といえば、DFらしからぬ攻撃力の高さだろう。21歳は強みである正確なキックを存分に生かした精度の高いクロスや抜群のスピードで相手を翻弄する。今季ここまで記録しているアシストはすでに「12」。今やリヴァプールにとって必要不可欠な存在だ。
そんな“超攻撃的”スタイルでプレミアリーグを席巻するA・アーノルド。しかし、彼自身はそのプレイスタイルのそこまでこだわりはないようだ。英『Sky Sports』のインタビューにて、同選手はむしろ重視しているのは守備面であることを明かしている。その中で自身の考える“SBの極意”についても触れつつ、21歳は次のように語った。
「僕がより重視しているのは守備の方だよ。それはあらゆる結果の基礎をなすものだ。クリーンシートを達成できれば負けることはない。これこそが僕らの戦い方の念頭にあるものなんだ。守備的な仕事をこなした上で攻撃があると思っているよ」
「別に僕は自分がSBの役割を変えたとは思っていない。みんな僕が好調だから真似しているだけさ。それぞれの選手に適したプレイスタイルがある。例えば、僕とアンドリュー(・ロバートソン)だって、全く同じようにはプレイしていないよ。僕らは単に少し攻撃型のSBというだけなんだ。監督やシステム、周囲の状況に応じて他のチームよりも少しだけ前に出ることや、自分自身を表現する機会が多いだけ。だから、僕は自分がどのようにプレイしたいかではなく、チームのためにスタイルを変化させているに過ぎないんだよ。結局のところ、僕が目指しているのはチームの勝利だからね」
あくまでも、現在のスタイルはチーム状況に応じて形成されたものだとA・アーノルドは主張している。選手個人のキャラクターはチーム戦術という土台あってこその代物。まだ若いながらも、この21歳はしっかりとした考えを持ってプレイしているようだ。このコメントからもインテリジェンスの高さが窺える。
アシストを量産しながらも、DFとしての本分を忘れないA・アーノルド。攻撃面ばかりが注目されがちな彼だが、今後は本人が重視するディフェンスからも目が離せない。
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